【ウィンブルドン(英国)15日=吉松忠弘】ウィンブルドン選手権のジュニア男子シングルスを制した望月慎太郎(16=Team YUKA)が、日本男子初のジュニア世界1位になった。14日の決勝でカルロス・ヒメノバレロ(18=スペイン)を6-3、6-2で下し、4大大会のジュニアで日本男子史上初のシングルス優勝の快挙。15日発表の最新の世界ランキングで1位に輝き、新たな勲章を得た。

望月慎太郎(19年6月撮影)

昨年末にジュニア世界122位だった望月が、わずか半年で120人以上をごぼう抜きした。18歳以下のジュニア世界ツアーで、今年の年頭に4大大会に次ぐレベルのコスタリカの大会で初優勝。6月の全仏では4大大会初出場で4強入りし、今大会の優勝であっという間に、ジュニアの世界の頂点にたどり着いた。

04年にジュニア世界ランキングが単複合算方式を取り入れて以来、日本男子では16年3月に綿貫陽介が2位になったのが最高だった。望月と同じ米フロリダ州のIMGアカデミーで成長した錦織圭でも06年7月の7位が最高。単複でランキングが分かれていた時代には、女子の杉山愛が91年5月にシングルスで世界1位に輝いている。

4大大会ジュニア優勝の日本人

快挙や急成長にも望月は「あまり実感はない」といたって冷静だ。決勝前に舞台となる1番コートを下見した。センターに次ぐ収容1万2345人のコートにも「思ったより大きくない」。試合中も「大きな舞台は好き」と度胸も満点だ。

課題は175センチ、64キロの体格を少しでも大きくすること。指導する山中夏雄コーチから「間食OK」の許可ももらった。2時間に1回はバナナなどの栄養補給食を取る。もちろん、大好きなチョコレートも問題ない。そのおかげで半年で約3キロほど体重が増えた。

今後は年末までに2~3週間のトレーニング期間を2回程度確保し、体のバランス、バネなどを鍛える。次戦の目標は9月1日に開幕する全米オープンのジュニア部門。そして、10~11月には一般の大会に出場予定だ。錦織に次ぐ日本テニス界期待の星が、今大会の快挙をきっかけに、世界に大きく羽ばたく。

◆望月慎太郎(もちづき・しんたろう) 2003年(平15)6月2日、神奈川県川崎市生まれ。名前の「慎太郎」は父小太郎さんが石原慎太郎のファンだったことから名付けられた。3歳でテニスを始め、14年全国小学生ベスト4。12歳で、日本テニス協会の盛田正明名誉顧問が設立した基金のテストに合格し、13歳で米国のIMGアカデミーに留学。コーチは山中夏雄氏。8日付のジュニア世界ランキング9位。175センチ、64キロ。

(2019年7月16日、ニッカンスポーツ・コム掲載)