<高校野球福岡大会:福岡10-3博多>◇9日◇2回戦◇大牟田延命

福高(ふっこう)の呼び名で人気の高い創部102年の古豪・福岡が、10安打10得点と効率のいい攻めで福岡大会初戦を逆転でものにした。「序盤は固かったが、徐々にペースを取り戻してくれた。自分たちの野球、攻める気持ちを出せたことが勝ちにつながりました」と小森裕造監督は笑顔で語った。

中盤以降に流れをつかみ、10-3で初戦突破した福岡の選手たち

「攻める気持ち」。こだわってきたのは走塁に対する意識だ。小森監督は「ボール球を見極めて四球を選んだり、ワンバンゴーの気持ちでプレッシャーをかけたり。うちは弱いので、そういうところから相手に向かっていくところを練習してきました」と話した。

1点ビハインドの5回表。1死から相手の暴投で好機を広げて二、三塁。4番蒲池崇広(3年)が初球を右前へ運び、逆転した。この時に同点のホームを踏んだのが1番髙木翔(3年)。二塁から一気にホームを狙い、回り込んで絶妙のスライディングを見せたのが3番髙木嶺(3年)だった。

実は2人は二卵性の双子。「小学校の時から一緒に野球をしています。相手の意表を突くすばしっこいプレーは得意なんです」と兄で主将の嶺。この日は嶺が1安打1盗塁、弟の翔が2本の二塁打を放つ大活躍。ともに1年秋からメンバー入りする2人が、積極的な打撃と走塁でチームを勝利に導いた。

二卵性双生児ながら顔がそっくりで、プレーの呼吸もぴったりな嶺(左)と翔

2L入り容器に毎日ご飯2合半

入学時は体重が50キロ前半だったという嶺と翔だが、今ではともに6、7キロも増え、目標の60キロ台をクリアした。増量の要因は「2合メシ」。福岡では新チームが始まったとき、選手たちが自主的に「食トレをしよう」と発案。冬に部で2リットル入りの食品容器を購入し、お昼の弁当が「ご飯+おかず」で2リットルになるよう徹底してきた。

「僕らは毎日2合半のご飯を入れて、平日と休日必ず食べてきました」と嶺。「体重が増えて打球が外野手の頭を越え、飛ぶようになりました」と翔も言う。母親の協力も得て、高木ツインズが食べるお米の量は1週間で約5キロ。チームとしても、選手たちにご飯を食べる習慣が育ち、この日は6番岡崎巧樹(3年)にソロ本塁打が出るなどパワーアップにつながっている。

ソロアーチを放った岡崎。チームの食トレ効果でスタンドイン!

1983年(昭58)夏、福岡は県大会決勝で久留米商と戦い、準優勝した実績もある。嶺は「古豪ということでスタンドにいつも多くのOBの方が来られる。応援を励みに、下から這い上がって勝ち進みたい」と話す。14日3回戦の相手は福岡大大濠。「攻める気持ち」でシード校撃破を狙う。【樫本ゆき】