<高校野球南北海道大会:札幌龍谷学園2-0北海道科学大高>◇1日◇札幌地区Eブロック代表決定戦◇札幌円山

札幌龍谷学園は2-0で北海道科学大高を破り、初出場で4強入りした12年以来7年ぶりの地区突破となった。南・北大会の組み合わせ抽選は5日に行われる。

札幌龍谷学園対北海道科学大高 号泣しながら校歌を歌う札幌龍谷学園のエース山田泰(左から2人目)(撮影・永野高輔)
札幌龍谷学園対北海道科学大高 号泣しながら校歌を歌う札幌龍谷学園のエース山田泰(左から2人目)(撮影・永野高輔)

札幌龍谷学園の“つけ麺大好きエース”山田泰希(3年、右投げ)が、9回8安打完封の好投で勝利に導いた。最後の打者を見逃し三振に打ち取ると、マウンドにかがみこみ号泣。「緊張から解き放たれ、こみ上げてきた」。チームメートに抱えられ整列したが、校歌を歌う間も涙が止まらなかった。

昨夏初戦で敗れた相手にリベンジを果たした。1年前は背番号10でベンチ入り。「去年は2点リードしていたのに終盤に3点取られて逆転された。最後まで油断は禁物」と、9回まで表情ひとつ変えず、120球を投げきった。

札幌龍谷学園対北海道科学大高 完封勝利をおさめた直後、右手を握り締め号泣する札幌龍谷学園のエース山田泰(中央)(撮影・永野高輔)
札幌龍谷学園対北海道科学大高 完封勝利をおさめた直後、右手を握り締め号泣する札幌龍谷学園のエース山田泰(中央)(撮影・永野高輔)

冬場は就寝前に週3回、好物のつけ麺を5人分たいらげる独自の増量法を試み、14キロ増の76キロまで体重を上げた。現在は72キロで落ち着き「並行して筋力もつけることで下半身が安定し、低めに集められるようになった。南大会も制球を生かした投球で、勝負したい」と意気込んだ。

(2019年7月1日、ニッカンスポーツ・コム掲載)