<卓球女子:早田ひな(下)>

卓球女子の2020年東京オリンピック(五輪)代表を目指す早田ひな(18=日本生命)の強さの秘密は、母康恵さん(46)による「世界を制するための強化食」にあった。現在早田は、伊藤美誠(18=スターツ)と組む女子ダブルス日本代表として、世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)に出場中。康恵さんは現地入りし、試合に集中できるよう全面バックアップしている。

中1から食事アプリで母に報告

福岡・北九州市にある早田家の台所には、スターバックスのマグカップがきれいに飾られている。これらは、早田が海外に遠征したときに必ず買うお気に入りのコレクション。2月に元世界ランク1位の劉詩文(中国)を破る大金星を挙げた「ポルトガル」で購入したものもある。

カラフルなマグカップが並ぶ早田家のキッチン。早田が世界各国で集めたお気に入りのコレクションだ

「こんなに飾っているのは、その時の試合を思い出すためのようです。勝った試合はいいイメージが浮かんでくるみたい。本当にいろんな国に行きましたね~」。色とりどりのカップを眺めながら、康恵さんは話した。

早田は年間3分の1を遠征先の海外で過ごす。日本のような恵まれた環境の国ばかりではない。口に合わない現地の料理を出されたり、飲料水が不衛生な国もあったりした。海外滞在中、中1から愛用している食事管理専用アプリに食事内容を入力し、康恵さんに報告。康恵さんは送られてきた写真を見ながら「油ものが多い」「炭水化物が足りてない」などと心配していたという。

中学時代からアプリで記録し続けている早田の食事。海外遠征の写真は、油の多い料理が多く「これはダメですねぇ~」と康恵さんはため息

食事内容の影響か、スタミナがもたず、試合でバテてしまったこともあった。また、洗濯機のないホテルが多く、手洗いでの洗濯に追われて、睡眠時間が足りなくなることも気になっていた。

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