<柔道:全日本選手権関東地区予選兼関東選手権>◇3日◇栃木県体育館◇体重無差別

17年世界選手権男子100キロ級覇者のウルフ・アロン(23=了徳寺学園職)が、体重無差別で争う「全日本選手権」(4月29日、日本武道館)の4度目の出場を決めた。 

全日本選手権への思いを語るウルフ・アロン(撮影・峯岸佑樹)

3試合を一本勝ちで準決勝まで勝ち上がり、上位6人まで得られる出場権を獲得。2月のグランドスラム(GS)パリ大会で左足の指を負傷し、4月6、7日に全日本体重別選手権(兼19年世界選手権代表最終選考会)を控えるため準決勝は棄権して4位で終えた。

ウルフは「全日本は100キロ級が勝ってこそ。柔道家としての1つの夢をかなえて、(準優勝だった)2年前の自分を超えたい。昔の井上(康生)先生らのように、再び100キロ級が無差別の強豪を倒す時代を作る」と決意を示した。20年東京オリンピック(五輪)を見据える上で体重無差別の試合は故障リスクも高まるが「大きな相手に勝たないと世界の100キロ級に通用しない。日本武道館で勝つことで自信にもつながる。欠場は一切ない」と言い切った。

昨年1月に左膝を手術。2連覇を目指した同9月の世界選手権は代表選考会を欠場したが実績で選出された。しかし、けがの再発の不安や体力も完全に戻っておらず、精彩を欠いて5位に終わった。同11月のGS大阪大会では復活優勝して、意地を見せた。

試合前日、JR宇都宮駅近くで大量のギョーザを食べるウルフ・アロン

普段は体重110キロ程度あり、試合日が近づくにつれて減量する。これまで減量で苦労したことがあり、1カ月後に選抜体重別選手権も控えるため今大会は107キロで臨んだ。試合前日にはJR宇都宮駅近くのギョーザ店で焼きギョーザ30個超や水ギョーザなどを食べてスタミナをつけた。「スタミナは自分のウリでもある。今は目の前にある選抜と全日本で優勝するために、強度の高い練習を繰り返して準備を進めたい」。23歳の柔道家は夢実現に向け、名字のウルフこと“オオカミ”に覚醒するためにスイッチを入れた。

▼以下、全日本選手権出場者(順位順)
男子 佐藤正大(自衛隊)加藤博剛(千葉県警)前田宗哉(自衛隊)ウルフ・アロン(了徳寺学園職)下和田翔平(京葉ガス)春山友紀(自衛隊)

女子 泉真生(山梨学院大)粂田晴乃(筑波大)朝飛真実(桐蔭学園)佐保優依(ヴィレッジ)井上舞子(淑徳大)大辻瑛美(自衛隊)寺田宇多菜(桐蔭横浜大)

(2019年3月4日、ニッカンスポーツ・コム掲載)