<高校野球北福岡大会:折尾愛真12-9飯塚>◇23日◇決勝◇北九州市民球場

 食トレで培った迫力のフルスイングが夢をつなげた。2004年創部の折尾愛真(おりおあいしん)が、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。前回のコラムでも紹介した強打者コンビの長野匠馬(3年)と野元涼(3年)が計3本のホームランで勝利をけん引。チームも13安打12得点を挙げ、打ち勝つ野球を存分に披露した。

甲子園初出場を決め喜びを爆発させる折尾愛真ナイン(撮影・栗木一考)

 猛暑の中、2時間49分の熱戦となったが、選手たちはバテることなくバットを振りまくった。そのスタミナ源は「ご飯パワー」だ。

 「内角真っ直ぐを気持ちで打ちました。ホームランを打って勝ちたかった。1日500スイングを日課にしてきた努力が実りました」。1番打者の長野は2回、先制となる「人生初」の右越え満塁弾を振り返り、興奮が収まらない。この日は6回にも中越え2ランを放っており、3安打6打点の大活躍。「大会中も試合後にご飯を2合食べていたので、力がついたんだと思います」と満面の笑みを見せた。

6回裏1死一塁、長野は中越えに2点本塁打を放つ(撮影・栗木一考)

 5番・野元は3回、バックスクリーン左の上段に入るソロ本塁打を放った。自身大会6本目、通算29号の超特大アーチだった。この冬、練習中に1時間ごとに500グラム、1日計7合を目標にご飯を食べ、体づくりを頑張ってきた2人が「アベック弾」という最高の形で北福岡大会を締めくくった。

3回裏無死、野元涼は中越えにソロ本塁打を放つ(撮影・栗木一考)

 準々決勝まで、試合後の補食のために炊飯器を球場に持ち込んでいたが、その後は形を変え、プラスチック容器にご飯2合を詰め込み、持っていくスタイルにしている。甲子園切符を手にした後も「今日もこの後、しっかり補食です」と池田太尊副部長(27)。閉会式が行われている間に球場近くの弁当店から「肉野菜炒め」が届き、選手たちはおかずと一緒にご飯を食べた。

6番手で登板した折尾愛真・松井(撮影・栗木一考)

 甲子園にも炊飯器は持ち込まないが、試合後の補食準備は計画しているもようだ。6試合で67安打10本塁打55得点の爆発力を支えた補食を聖地でもとり続け、「折尾愛真」の名前を全国にとどろかせるつもりだ。【樫本ゆき】