<高校野球茨城大会:土浦日大4-2牛久>◇13日◇2回戦◇J:COMスタジアム土浦

 頼れるエースが一回り大きくなった。昨夏の茨城王者土浦日大が、牛久との初戦(2回戦)を4-2で勝利した。先発した富田卓投手(3年)が9回12奪三振2失点。昨夏の悔しさをバネに、3カ月間で13キロ増量する「逆ライザップ」で心身ともに成長した。

土浦日大対牛久 先発し力投する土浦日大の富田(撮影・戸田月菜)
土浦日大対牛久 先発し力投する土浦日大の富田(撮影・戸田月菜)

 昨夏の甲子園。開会式前は横浜の隣で待機した。2年生エースで181センチ70キロだった富田は「甲子園常連チームは体が大きい」と痛感。秋季県大会は3回戦で明秀学園日立に0-16の5回コールド負けし、冬の体作りに一念発起した。

 登校前に寮でおにぎりを2、3個ほど自ら握り、授業の合間に食べた。補食も合わせて3回だった食事も、多い時には8回に。1杯1000キロカロリーのプロテインも1日3杯飲んだ。12月からの3カ月で体重は13キロ増加。80キロになった。短期間での増量に「最初は重い体に対応できなくて、走り込みもつらかったけれど、今はもう慣れた」。球速も昨年の132キロから139キロにアップした。

 この日の投球には満足していない。「力がついた分、力で押しすぎてしまった。自分はコントロールが持ち味だから、初心を忘れてはいけない」。成長したエースは頼もしかった。【戸田月菜】

(2018年7月14日付日刊スポーツ紙面掲載)