20歳を迎えるプロ2年目がJ1定着のキーマンとなる。北海道コンサドーレ札幌FW菅大輝(19)は昨季リーグ戦23試合に出場し、J初ゴールを決めた。12月にはU-20日本代表として日の丸を背負い、東京五輪への期待がかかる。昨季を上回る活躍を「30試合5得点」など、明確な数字として掲げ、ミハイロ・ペトロビッチ新監督(60)のもとでの飛躍をワールドカップ(W杯)イヤーに誓う。

2年目W杯イヤー飛躍誓う

 菅のキャリアにとって2017年は大事な1年になった。昨季からプロ選手としてのスタートを切った。チームで9位の23試合に出場。記念すべきJ初得点を挙げ、16年ぶりのJ1残留を支えた。定着を目指すクラブのメンバーとしても個人としても、今季にかける思いは強い。

  30試合出場を目指したい。25試合はフル出場。あとは5ゴール5アシスト。ちょっとずつ増えていけばいいなという感じなので。

インタビュー中に笑顔を見せる札幌FW菅(撮影・保坂果那)
インタビュー中に笑顔を見せる札幌FW菅(撮影・保坂果那)

 昨年12月、U-20日本代表のメンバーとしてタイで行われたM-150杯に出場した。初戦と決勝の2試合でプレー。森保ジャパンの初陣でアピールに意気込んでいたが、悔いが残った。決勝でのPK戦でキッカーを務め、外したのも悔やんだが、何よりもピッチで自分の持ち味を出し切れなかったと振り返る。指揮官からのメッセージもしっかり受け止め、糧とする。

  マックスでアピールはできなかった。でも、いろんなことは学べた。海外の選手とやれたので良かった。守備のところで安定できていない。自分とセンターバックの間から抜けられて失点した。曖昧な感じのところから失点するというのは本当にリーグ戦でも一緒。森保監督にも試合が終わって映像を見ながらのミーティングの時に「そういうところはやっていけ」と言われ、学ぶことができた。自分が見てもそうした方がいいなと思ったので。

 東京五輪は2年後に迫る。日の丸を背負って戦う覚悟、思いは高まった。それだけに危機感を募らせる。

  今回のままの自分じゃ絶対に入れない。今後どれだけ試合に絡めるかが大事。それでオリンピックが近くなると思う。

オフの過ごし方にプロ意識

 オフの過ごし方にプロ意識が芽生えた。自己管理を徹底し、正月は大好きな餅を我慢した。監督に就任するペトロビッチ氏のハードなトレーニングへの準備を整えるためだ。

  一応アスリートなので、餅が好きだけど、体重維持はしないと。今74キロなんですけど。雑煮も汁だけ飲んでめっちゃ我慢した。小学生の時は雑煮に2枚くらい入れて、砂糖じょうゆで3枚とか5枚くらい食べていた。ユースの時に何も意識してなかったら2~3キロ体重が増えていた。ミシャ監督は練習がきついと聞いている。体づくりをしておかないと。万全な状態でキャンプに入れたらいいかなと。

 新指揮官のもとでのプレーは自身の成長にもつながると信じている。

  俺のは動けないとやばいポジション。ボールさばきもうまくないといけない。とりあえず練習します。とりあえず右足を使えるようにならないといけないと思っている。使えれば幅も広がる。ボールの持ち方もかなり変わって、使えるだけでプラスにしかならないと思うので。【保坂果那】

(2018年1月10日付日刊スポーツ紙面掲載)