<あの選手のジュニア時代:女子レスリング五輪4連覇・伊調馨>
この写真は、02年10月の釜山アジア大会の女子レスリング63キロ級決勝で中国選手の足を取る18歳の伊調馨です。当時、中京女大付高3年で国際大会初出場。1点差で惜敗して銀メダルに終わると、「金じゃないとダメ」とマットに座り込みました。この悔しさが後の五輪4連覇の原点になりました。
3歳から競技を始め、国内ジュニアタイトルを総なめ。01年のジャパンクイーンズ杯では女子56キロ級で現役世界王者の山本聖子にフォール勝ちして16歳で初優勝。目標の04年アテネ五輪で同階級が実施されないため、02年に63キロに転級。当時は食べないと体重が減る体質で、釜山アジア大会でも体重は60キロ。決勝でパワー不足を痛感し、小まめに間食を取るなど食事にも神経を使うようになりました。
(2017年10月12日付日刊スポーツ紙面掲載)