今が旬のアボカドは「森のバター」と言われるほど栄養価が高く、まだまだ残暑が厳しいこの時期にこそ食べたい食材です。

ハリウッドセレブも大好きなアボカド
ハリウッドセレブも大好きなアボカド

 生産量世界1位のメキシコにほど近く、消費量世界2位の米国国内では1番の生産量を誇る米カリフォルニア州では、さまざま料理にアボカドが使われており、ハリウッドセレブたちも健康と美容のためにたくさん食べています。カフェの人気朝食メニューから日本食まで、ロサンゼルス(LA)ならではのアボカド料理を紹介します。

カリフォルニアロール

LA発祥のカリフォルニアロール。今ではバリエーションも豊かに
LA発祥のカリフォルニアロール。今ではバリエーションも豊かに

 カニカマとアボカドを一緒に巻いた巻きずしは、LA発祥。生魚がアメリカ人に敬遠されていた60年代にリトルトーキョーの寿司レストランで考案され、今では全米に広がるほどの人気だ。カリフォルニアロール以外にも、チリソースとマヨネーズで和えたマグロと一緒に巻いたスパイシーツナロールや、巻きずしの上に薄くスライスしたアボカドを巻きつけた変り巻きなど、アボカドを使った巻き寿司がたくさんある。

ワカモレ

 アボカド、トマト、タマネギ、コリアンダーをライムの果汁とともに和えた代表的なメキシコ料理。ペースト状にすり潰した大量のアボカドを使うので、独特のコクがある。メキシコではこれをタコスの具にしたり、肉料理にサラダとして添えたりするが、LAではチップスにディップして食べることが多く、ビールのつまみやパーティーのスナックとして人気。

アボカドトースト

アボカドトースト。パンの上にカニのサラダ、黒コショウをかけたアボカドを重ね、ネギをトッピング。一般的に味付けは塩コショウで、オリーブオイルをかけたりもする
アボカドトースト。パンの上にカニのサラダ、黒コショウをかけたアボカドを重ね、ネギをトッピング。一般的に味付けは塩コショウで、オリーブオイルをかけたりもする

 トーストしたパンやバゲットに、スライスまたはマッシュしたアボカドをのせたもの。グウィネス・パルトローが自身の料理本で紹介して火がつき、LAではカフェの朝食メニューとして大人気となった。店によってレシピはさまざまで、ネギやラディッシュなどの野菜や卵をトッピングしたり、カニのサラダをアボカドの下にのせたりとアレンジ次第で異なる味が楽しめる。

サラダ

 トマトやキュウリ、レタスなどと一緒に刻んでドレッシングをかけたシンプルなサラダ。それ以外にも、サーモンやマグロなど魚介類と一緒にオリーブオイルやしょうゆベースのソースで和えたサラダ、チョップしたチキン、チーズ、卵、野菜などと合わせたコブサラダなどアレンジは色々。また、ハンバーガーやサンドイッチの具材として使うことも多い。

アボカドオイル

「万能オイル」として人気のアボカドオイル
「万能オイル」として人気のアボカドオイル

 アボカドの果実から抽出したアボカドオイルは、健康と美容、アンチエイジングに効果があるとしてハリウッドセレブにも人気。クセが少ないのでオリーブオイルと同じようにさまざまな料理に使うことができる。肌の調子と腸内環境を整えるために、1日スプーン1杯飲むと良いとも言われる。アボカドの香りを楽しもうと、ヨーグルトにかけて食べる人もいる。野菜や魚との相性も良く、加熱調理にも使える「万能オイル」として知られる。

食べ頃は黒みがかった濃い緑色

 そんなアボカドをよりおいしく味わうための、食べ頃の見極め方を紹介します。

 ヘタの部分が緑色のものは新鮮な証拠で、表面にしわがなく張りとツヤがあるものを選ぶのがコツ。アボカドは熟するにつれて皮の緑色が濃くなってくるため、濃い緑色で黒みがかかっているものが食べ頃です。黒すぎるものは熟している証拠なので、すぐに食べない場合は少し緑色のものを選び、常温で数日置いておくと良いでしょう。また、アボカドをやさしく触り、適度に弾力があるものを選ぶのも1つの方法です。【千歳香奈子】