ボクシングの元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司(33=帝拳)が9日、王座返り咲きを狙い現王者ミゲル・ベルチェルト(メキシコ)に挑むタイトル戦(15日、米ロサンゼルス)のため渡米した。4度目の海外試合となるが、今回初めて持参したのは乾燥ナツメ。「調子が良い感じがある。向こうでも食べます」とうなずいた。

世界タイトル戦のために渡米したボクシングWBC世界スーパーフェザー級元王者三浦隆司
世界タイトル戦のために渡米したボクシングWBC世界スーパーフェザー級元王者三浦隆司

 食生活に変化があったのは4月。妻の彩美さん(32)が「もっとできることはないか」と考え、薬膳の勉強を始めた。ドーピングの対象になる可能性もある漢方薬は避け、ナツメ、金針菜、黒米などの食材で料理。「激しい運動でなくなる血を補ったり。いつ何を食べたらパフォーマンスが上がるか」を追求して体調管理に生かした。その効果を実感する三浦は「今までで一番コンディションは良い」と感謝する。

 会場はメキシコ系が多い地域でアウェーが予想されるが、「少しでも自分への応援があればうれしい」。その中には現地にきてくれる妻と2人の子どもの声もあるだろう。「落ち着いている。まだ直前までは(気持ちを)盛り上げないでいく」。家族の支えを受け、「ボンバーレフト」の左拳を爆発させる時を待つ。【阿部健吾】

(2017年7月10日付日刊スポーツ紙面掲載)