<W杯スピードスケート>◇12日◇ノルウェー・スタバンゲル

今季国内外の出場15レースを全勝で締めた小平奈緒

 小平奈緒(30=相沢病院)が無敵のまま、プレ五輪シーズンを終えた。前日にW杯種目別総合優勝を決めた女子500メートルの最終レースも37秒24で危なげなく制した。今季同種目はW杯で出場8レース全勝。国内外を含めると出場15レース全勝で締めた。世界大会、W杯と国際大会では完全無欠の強さを見せて敵なしを証明。来年平昌五輪は絶対的な金メダル候補として迎える。

 当たり前のように勝つ。今季最後の女子500メートル。小平はまったく隙のない滑りでフィニッシュした。37秒24。2位に0秒48差をつける圧勝。「このまま終わるのはもったいないシーズン」と話したとおり、W杯で出場8レース全勝、国内外では15レース全勝で今季を締めた。

 鋭いスタートとリズミカルなコーナーワークは、37秒14の好記録だった前日の快走を再現した。直線の伸びやかなスケーティングに、場内から大歓声が響く。それでもゴール後の本人は淡々とし、笑顔も控えめだった。もはや目先の結果へのこだわりはなかった。

遅延性アレルギー発症で米持ち込み

 無敵の源の1つに米がある。昨季までのオランダ留学中の2年間は基本的にパン食だった。乳製品も体に合わず遅延性アレルギーを患い、不振を極めた。国内に拠点を戻した今季は海外遠征で、1日1・5合の地元長野米を持参。7日間の遠征の今回は1・5合×7で10・5合の米を持ち込んだ。「毎食ご飯。米とか、みそが好きなんです」と、日本食を力にした。

 絶対的な金メダル候補で迎える五輪シーズン。「一番はケガをしないこと。頭も心の中身も成長した。継続した練習の中で、1段ずつ上がっていく。らせん状に上っていくイメージ」と話す。3歳から始めたスケート。自然と大好きになり生きがいになった。そして試行錯誤しながら、実力を上げて、無敵の存在となった。「目の前のことに真剣に取り組んでいたらいつの間にか勝っていた。この夏の練習でもっと違うレベルにいけると感じている」。その継続の先に五輪金メダルがある。

(2017年3月13日付日刊スポーツ紙面掲載)