鋼のフルボディーで3年目の飛躍だ! 巨人岡本和真内野手(20)が“大豊作”のオフを経て新シーズンへ挑む。

 1軍宮崎合同自主トレ2日目の29日、自前の外野手用グラブでノックを受けるなど帯同メンバー最年少のスラッガーが精力的に汗を流した。打撃練習では阿部のバットを拝借し快音を連発。新婚&新成人としての自覚を胸に一段上の舞台へと乗り込む。

ティーバッティングをする巨人岡本(撮影・横山健太)
ティーバッティングをする巨人岡本(撮影・横山健太)

 岡本が真新しいグラブをはめて外野陣の輪に入った。内野でノックを受けた後、後半は長野、陽岱鋼らと外野で打球を追った。「難しかった。グラブは今日から使い始めたのでカチカチでした」と苦笑いを浮かべつつ、高橋監督の構想にある外野コンバートに備えた。打撃練習でも阿部と同じケージで、力強いスイングを披露した。

 この日は前日よりも肌寒かったが、お構いなしだ。昨季よりもサイズアップした肉体に「鋼のフルボディーです。寒さは全然感じなかった」。筋肉量を増やした体重95キロの肉体は、今オフに結婚した愛妻との共同作業で作り上げた。「ウエートを増やした。あとは食事面でタンパク質を多めにとることを意識した。奥さんが鶏ささみの料理を作ってくれた」。十六穀米と鶏ささみでアレンジした焼き鳥丼が食卓の定番となり、血となり肉となった。

 昨年の11、12月はウインターリーグが行われているプエルトリコに派遣され、武者修行を敢行。「刺激になった。いつまでも同じことはしていられない」と2軍生活が大半を占めた過去2年との決別を誓った。開幕1軍、レギュラー奪取へのプランは明確にある。「まずはオープン戦でしっかりとした内容を示すこと」としながらも「打てなくて落ち込んでも仕方ない。上ばかり見て焦ってもダメ。コンスタントにやり続けることが大事」。下を見ず、上を見すぎないことが前に進む方法論だと説いた。

 2月1日のキャンプインと同時にチーム内の競争が本格化する。「悲観的にならずに前向きな姿勢を出していきたい。とにかく打ちたい」ときっぱり。新成人として大人の仲間入りを果たした若き大砲が、新たなステージを見据えた。【為田聡史】

(2017年1月30日付日刊スポーツ紙面掲載)