腸温活朝カフェが期間限定オープン

 腸をしっかり動かし、体を温める「腸温活プロジェクト」はこのほど、東京・品川のカフェ「THE 3RD CAFE by Standard Coffee 品川シーズンテラス店」で「腸温活ドクターズ朝カフェ」をオープンした。11日までの朝限定で毎朝先着30人に「腸温活モーニングセット」(420円)を提供する。営業時間は朝7時半~10時。

記者も食べた腸温活モーニングセット。左のプレートはサラダ、玄米カンパーニュ、クリームチーズと唐辛子のディップと蒸し大豆のフムス風ディップ、カスピ海ヨーグルト(ハニージンジャーソース入り)。右はミネストローネとコーヒー。スープとディップは日替わり
記者も食べた腸温活モーニングセット。左のプレートはサラダ、玄米カンパーニュ、クリームチーズと唐辛子のディップと蒸し大豆のフムス風ディップ、カスピ海ヨーグルト(ハニージンジャーソース入り)。右はミネストローネとコーヒー。スープとディップは日替わり

 モーニングセットは、保温効果のある具だくさんスープを中心に、日本人に不足している食物繊維を含んだ豆や、体を温める食材を活用した特製ディップなどで、ボリュームもあり、色彩も鮮やか。日頃、冷えを感じる記者も試食したが、具だくさんスープのほか、ディップやヨーグルトのソースにトウガラシやショウガを加えているので、体の中からポカポカしてくる感じがした。
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体温を上げて脳と体を目覚めさせる

<本多京子さんに聞く>

 腸を動かし、体を温めるためには、しっかり朝ごはんを食べて1日をスタートさせることが大切です。文部科学省の「全国学力・学習状況調査(平成26年度)」では、朝食を食べる子ほど学力調査の平均正答率が高い傾向があり、相関関係も明らかです。

 では、スポーツにおける関係性はどうなのでしょうか。腸温活プロジェクトメンバーの医学博士で、プロ野球をはじめ、ラグビーや体操、力士たちの栄養指導の経験を有する管理栄養士、本多京子さんに話を聞きました。【聞き手・飯田みさ代】

医学博士で管理栄養士の本多京子さん
医学博士で管理栄養士の本多京子さん

-「腸温活」はスポーツにも好影響はある?

 本多 運動部だったら朝練習がありますよね。そこで、よりよいパフォーマンスを発揮するには、体温を上げることが必要です。脳と体を目覚めさせることで集中力が上がり、ケガもしづらくなります。勉強もはかどります。基本的には食事誘導性熱産生といって、食べるだけで体温が上がるんです。

-しかし、朝起きられない、食べられないという子供が多い

 本多 朝起きられないというのは、朝と夜の配分が悪いんです。夜遅く寝るから起きられない。夜遅く食べて胃に何か入っているから空腹感がなく、朝食が食べられない。快適に目覚めるためには、1日の生活循環を見直さないと。良い習慣を身につけさせるのは子供時代が大切。親の役目でもあります。

-とはいっても、今の子供たちは部活に塾にと夜にやることが多く、朝は1分でも長く寝ていたい

 本多 もし、そのスポーツで強くなりたいなら、トップ選手がどんな食生活をしているのか、意識することです。今のプロ選手やトップ選手は賢い。いつ、何を食べるべきか、効率よく食べて強くなることを勉強し、実践しています。自分の体は食べたもので作られ、食べたもので動かします。朝ごはんを食べなければ、パフォーマンスは上がりません。

-効率の良い朝ご飯とはどういったものか?

 本多 朝に摂取したいものは主に以下の4項目です。

①水分…睡眠中に失われた水分を補給
②炭水化物…穀物で脳のエネルギー源を持続
③タンパク質…体温上昇の効率を上げる
④ビタミン、ミネラル…野菜、果物で体調を整える

 これらを短時間で効率よく食べるなら、スープにするのがいいですね。植物性タンパク質が豊富な大豆や食物繊維と炭水化物(糖質)を含む雑穀、野菜が入ったスープは最適です。豆、雑穀、野菜は食物繊維が豊富。それぞれ役割の異なる食物繊維で腸内細菌を活性化し、免疫力アップにつながります。

 朝作るのが大変であれば、前夜に作ったお味噌汁や鍋物、具だくさんスープをアレンジすれば簡単です。例えば、野菜や豆などの具だくさんスープを作ったとしたら、朝に卵を入れてアレンジ。これに納豆ご飯を食べれば、栄養価の高い朝食となります。スープは色々な食材を一度に食べられます。パン+チーズ、おにぎりをプラスしてもいいですし、冷やご飯を入れて雑炊にしてもいいですね。

-スポーツを頑張るなら体調管理、特に朝ごはんが大切

 本多 これからの季節、風邪をひかない体にすることも重要です。スポーツもそうですが、受験シーズン。朝起きられない人は、少しずつ朝型にしていく必要がありそうですね。

現役時代の桑田氏、食意識も高かった

○…これまで多くのトップアスリートの栄養、食事サポートをしてきた本多さんは90年代に巨人と契約。藤田元司、長嶋茂雄元監督の時代で、勝つための食事メニューを組み、1軍選手の夫人たちに栄養と料理を教えた。中でも1番印象に残っているのが桑田真澄氏。選手への講義をすると「必ず質問されるんですが、勉強しているからこその内容でいつも感心しました。とても理論家でした」と当時を振り返った。