<Bリーガーの食卓:太田敦也>

 206センチ、112キロという日本人離れした体格を生かし、密集地帯となるゴール下で奮戦する男子プロバスケットボール、Bリーグ三遠ネオフェニックスの太田敦也(32)。「小学校卒業時に179センチで、中学3年の最初の身体測定で2メートルを越えました。背の順は小学生からずっと後ろでしたよ」と笑う。その大きな体を支える食の秘密を聞いた。

三遠のセンター太田敦也(提供:三遠ネオフェニックス)
三遠のセンター太田敦也(提供:三遠ネオフェニックス)

小学校卒業時に179cm、中3で2m超え

 子供のころから、とにかくたくさん食べていましたね。米が好きなので、おかずよりごはんメインでしたし、米があれば生きていけるタイプです。牛乳も大好き。小中学校のころは、余った牛乳を隣のクラスや給食室までもらいに行っていましたし、確実に1日1リットルは飲んでいたと思います。

 高校は実家のある愛知を離れ、千葉(市柏)に進学しました。卒業生の家に下宿させてもらっていたのですが、なぜかバスケ部でなく柔道部の卒業生。でもそれが僕にとってすごくよかったと思います。なぜなら、たくさん食べることに理解があって「もっと食べて体を大きくしろ」と言ってくれる家庭だったからです。

 朝から「出た~!」っていうくらい山盛りのスパゲティだったり、毎週木曜日は出前で使う寿司桶にごはんと寿司ネタを詰めた、とんでもない量のちらし寿司だったり…。飲食店をやっている家だったので、どれもめちゃめちゃうまかったです。

 お昼はパンと、顧問の先生の奥さんが作ってくれたお弁当。部活が終わったあとはみんなでラーメンを食べて、そこから10分くらいで下宿先に帰ったらすぐに夕食でした。大学(日大)も寮でバイキング形式でしたし、食事の量で困ったことは一度もありません。恵まれていたと思います。

激しくプレーする太田敦也。昨季のプレーから(提供:三遠ネオフェニックス)
激しくプレーする太田敦也。昨季のプレーから(提供:三遠ネオフェニックス)

食事は楽しむもの、ストレスにしない

 僕が食事をとる上で大切にしているのは、楽しくおいしく食べることです。「嫌いだけど健康にいいから食べなくちゃ」と思うと食べることがストレスになってしまって、嫌なんですよね。もちろん必要なものはしっかり食べますけれど、食事は楽しむものだと思っているので、おいしく食べるようにしています。

 あとは嫁さんのすすめで、毎日欠かさず青汁を飲んでいますね。野菜は食べなければいけないけれど、サラダでたくさん量を食べるのはしんどいじゃないですか。管理栄養士さんにも「青汁を飲むのはいいよ」と言ってもらっていますし、特に遠征のときは重宝しています。最初は抵抗がありましたよ。とにかくまずいし、青臭いし、変な甘みがあるし…。でももう慣れました(笑)。おかげで風邪もひかなくなりましたよ。

 bjリーグ時代はセンターポジションの選手のほとんどが外国人だったので、日本人とシーズンを通してマッチアップするのはこれが初めて。すごく楽しみです。

 とくに楽しみなのが(同い年の)譲次(アルバルク東京)、公輔(栃木ブレックス)の竹内兄弟とのマッチアップです。所属リーグが違ったので、対戦するのは9年ぶりくらいじゃないですか。ずっと日本代表でプレーしてきている2人は正直自分より格上だと思っています。でも、だからこそ対戦したいです。外国人とプレーしてきた分、強い接触には慣れていますし、体重は2人より重いので力でいくしかないと思っています。【青木美帆】

太田敦也(おおた・あつや)
太田敦也

 1984(昭59)年6月4日、愛知県出身。豊川東部中-市柏-日大-オーエスジー(現三遠)。206センチ、112キロ。ポジションはセンター。