保護者の中で、学生時代に学業と競技との両立に苦労した方は多いのではないでしょうか。成長期のアスリートは毎日忙しく、競技だけでなく様々なことにエネルギーを使っています。体だけでなく心も発展途上であるため、色々な悩みを抱えていることがあります。

極端な食事制限、ストイックになりすぎに注意

成長期のアスリートは心も体も不安定なため、本来楽しみである食事に対して、ネガティブな印象を持っていることも少なくありません。体格がものをいう競技では、増量のために食事量にノルマがあって完食を求められたり、逆に審美系や体重制限のある競技では、体脂肪や体重増加を気にする余り極端な食事制限を課していたり…。状況は異なりますが、共通しているのは「食事が楽しめずストレス」になっていることです。

食事も練習の一環として考える「食トレ」や栄養管理は、今やトップアスリートだけでなくジュニアアスリートにも当たり前のこととして浸透してきました。食について考えることはパフォーマンスアップや体づくりにおいてとても大切なことですが、結果を追い求めるあまり、ストイックになりすぎないよう注意が必要です。

目標に向けて食事を楽しむポイント

目標に向けて一生懸命頑張る中で、せめて食事の時間は楽しみたいですね。そのためには次のことを意識しましょう。成長期のアスリートを支える保護者や周囲の方も頭に入れておきたいですね。

(1)自分に合った食事計画を立てる
(2)食事環境を整える
(3)成長や時期に合わせて都度計画を見直す

(3)に挙げたように、特に成長期のアスリートは食事目標の定期的な見直しが必要です。達成度に合わせて変更するのはもちろん、体の成長に合わせたこまめな修正が大切です。管理栄養士や栄養士にも積極的に相談し、アドバイスを求めてください。

もし、食べることがストレスになるほど追い込まれてしまった場合は、目標を少し下げたり、成長に合わせた値に修正したりすることも必要です。成長期は体も心も急速に成長する時期です。急激な変化は体に負担となるため、長期的な目標を立ててコツコツと積み上げていきましょう。

今回紹介するレシピは「おから入りホワイトソース」です。食物繊維やタンパク質をたっぷり含んだおからをホワイトソースに加えました。

グラタン、シチューなどさまざまな使い方ができ、冷凍保存もできますよ。いつものメニューも少しの工夫で栄養バランスが整います。ぜひお試しください。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・川口郁子