<新潟の食材で作る勝ごはん(4)>

 体の強化は筋肉や骨だけではなく、血液も大事です。血液は酸素と二酸化炭素を運ぶため、スポーツ時はその働きが持久力に影響します。よく貧血で呼吸があがって疲れやすくなるのは、そのためです。

 また血液は、食べた栄養素を体の隅々まで運び、余計な老廃物を送り出す役目もあるのです。ですからいいものを食べて満足するだけではなく、この血液の質を良くすることは体作りには大事です。

 血液は骨と同様に、まずタンパク質をしっかり取ることが必要。その上で、鉄や葉酸、ビタミンB12を取ることで血液が作られます。さらに吸収が悪い栄養素のため、ビタミンCと一緒に取るなどします。

主食=ごはん、主菜=カレーレバーカツ・トンカツ、副菜=コブサラダ、汁物=きのこ汁、果物・乳製品=フルーツヨーグルト
主食=ごはん、主菜=カレーレバーカツ・トンカツ、副菜=コブサラダ、汁物=きのこ汁、果物・乳製品=フルーツヨーグルト

 レバーが苦手な場合でも、カレー粉などの香辛料を使いカツにしたり、また普通のトンカツもあわせることで食べやすくなります。牛乳に漬け込んで臭みを消すだけでなく、見た目にも変化をつけることも、嫌いなものを食べさせるコツです。

鉄器具で調理で鉄の補給も

 鉄を多く含む食材の代表、レバー。動物性の鉄のため、ホウレン草やヒジキなどの植物性よりも吸収が高い鉄を含みます。ちなみに、これまで鉄が多いといわれてきたヒジキですが、実はそれ自体には鉄はそれほど多く含まれず、なんとヒジキをゆでていた鉄鍋の鉄を計測していたことが最近わかりました。

 少し残念な報告ですが、ただし鉄器具を使えば鉄が補給できるということでもあります。鉄瓶でわかしたお湯や、鉄のフライパンで調理すれば鉄の補給ができるのです。

キノコで天然のうま味

 キノコはさまざまな種類がありますが、食物繊維が多く含まれるため、腸内環境を良くし便通を整えたり、急激な血糖値の上昇を防ぐ効果も得られます。またほとんどエネルギーを含まないため、体脂肪が気になる選手にはお勧めの食品。

 ちなみに、キノコにはうま味成分のグアニル酸が含まれます。だしを使わなくてもキノコを使うことで天然のうま味がとれるのです。

<材料と作り方(1人分)>

材料

■ご飯
精白米・・・160g

■カレーレバーカツ・トンカツ
豚レバー・・・100g(臭みを取るため漬ける牛乳適宜)
豚ロース・・・80g
塩、コショウ・・・少々
カレー粉・・・小さじ1
小麦粉・・・適量
卵・・・適量
パン粉・・・適量
油・・・適量

①豚レバーは臭みをとるために牛乳につけておく。
②豚ロースには、塩とこしょうをふる。
③小麦粉とカレー粉をまぜておく。
④①と②を、③、卵、パン粉の順につけて、油で揚げる。

小麦粉、卵、パン粉の順につけて、油で揚げる

■コブサラダ
エビ・・・50g
卵・・・1個
アボカド・・1/2個
ブロッコリー・・・30g
スプラウト・・・50g
A・・・マヨネーズ、ケチャップ、マスタード

①エビ、卵、ブロッコリーはそれぞれゆでる。
②ゆでた卵はみじん切りにする。
③野菜は食べやすい大きさに切る。
④Aをまぜてソースをつくる。
⑤お皿に具を並べたら、④をかける。

■きのこ汁
マイタケ・・・10g
エノキタケ・・・10g
シイタケ・・・2枚
だし汁・・・150ml
味噌・・・大さじ1

■フルーツヨーグルト
プレーンヨーグルト・・・100g
プルーン・・・2個
キウイ・・・1/2個

※1食分あたり=エネルギー/1067キロカロリー

※指導=管理栄養士・川端理香氏、協力=表参道・新潟館ネスパス

(2016年9月27日付日刊スポーツ紙面掲載)