<投手編:野球写真の撮り方(1)>

秋のスポーツシーズン到来! わが子の勇姿をかっこよく撮りたい。でも、なかなかうまく撮れない。こんな悩みをお持ちの保護者の方は意外と多いはず。そこで、プロ野球をはじめ、野球の撮影経験豊富な筆者が、撮影のコツを「投手編」「打者編」「集合写真、プレー編」の3回にわたって教えます。まず、第1回は「投手編」です。

◆選手の気持ちになって撮影する

スポーツの撮影で大事なのは、選手の気持ちになって撮影することです。そのためには、投手の動きを観察することから始めます。そして、投球の際の、足を高く上げるなどの選手の特徴を見極めます。そして、その選手の一番絵になる(かっこいい)場面を意識して撮影することを心掛けます。足を上げるのが特徴であれば、足を上げた時に思いきり連写してください。

選手の特徴を見極める

◆投手がボールをリリースする瞬間を撮るには

指からボールが離れるリリースの瞬間を狙うには、投手の動きに自分の気持ちを重ね合わせ、自分が投球するつもりで撮りましょう。そうすれば、何回かシャッターを切っているうちにきれいなリリースの瞬間が撮影できるはずです。撮影場所はバックネット裏がベスト。撮影ではネットが写り込まないようにネットにレンズをくっつけて撮影しましょう。そうすれば、ネットは写らないはずです。

自分が投げる気持ちで撮影してみよう

◆右ピッチャーは三塁側から、左ピッチャーは一塁側から撮影する

基本はこれになりますが、投げ終わった時の力感あふれる表情が絵になるという場合は、右ピッチャーでも一塁側からの撮影もOKです。

右ピッチャーは三塁側から撮るのが基本

左ピッチャーは一塁側から

◆一番大事なのは、投手のいい表情をとらえること

これは投手に限ったことではありません。すべてのシーンに共通します。冒頭で選手の動きを観察してくださいと言いましたが、どこが絵になるのか、この投手のポイントはここだと見極め、自分はこういう写真が撮りたいとイメージができたら、狙った写真が撮れるまで、何度もシャッターを切ってください。写真のうまさはシャッターを切った回数にある程度、比例します。

この投手の場合は、投げ終えた後の表情と右手の形が印象的だ

◆ボールを画面に入れ込む

ボールを画面に入れ込むことで臨場感(迫力)が増すことがおわかりかと思います。打者、走者の撮影でもボールを入れることでよりリアルで臨場感あふれる写真が撮れます。なお、練習グラウンドなどの撮影位置が低い場合に撮影可能です。ネット裏からボールが写り込む場所を探り、投手が投げ終わった瞬間に連写してください。【浦部歩】

ボールを入れ込むことで迫力ある一枚になる

バッターを入れ込むのも効果的。撮影できる位置を探そう

<撮影機材とカメラの基本設定>

私が使っているのは、一眼レフカメラのキヤノン7D。レンズは、24~200ミリのズームレンズ。さらに、100~400ミリのズームレンズがあればベスト。なお、野球の屋外撮影の基本設定は以下の通り。

▼露出(明るさ)

露出モードは、シャッター優先AE(Tv)で1000分の1秒以上。ISO感度は、1000分の1秒以上を確保できる範囲でできるだけ小さく。

▼オートフォーカス(ピント合わせ)

フォーカス動作は、AIサーボAF(追尾)にして、ドライブモードは連続撮影に。

▼ホワイトバランスは、太陽光、オート

これはあくまで基本。1000分の1秒以下のシャッタースピードで、選手の手元やボールを、わざとぶらすなど、思いつくままに遊び心いっぱいで撮影してください。そして、大けがをする場合がありますので、飛んでくるボールには十分ご注意を。また、他の観客の邪魔をしない。さらに、いい写真を撮るためにはできるだけ動き回りましょう。固定位置ではいい写真は撮れません。