バレーボール男子日本代表のミドルブロッカー、早稲田大学2年の麻野堅斗選手に食について話を聞いた。
207cmのレフティ。日本人選手で動ける2メートル選手は少ないため、東山高校時代から注目されていた。2023年度にシニア代表に選抜され、B代表の一員として、柳田将洋、高橋慶帆らと共に銅メダル獲得に貢献した。
今年度もシニア代表に選ばれ、B代表として韓国での大会に出場。パリ五輪はテレビで見て悔しさをつのらせた。世代交代が予想されるシニア代表のミドルブロッカーというポジションで期待の若手の筆頭である。
昨年の代表シーズンが終わったあと、石川祐希がプレーするミラノに留学生として滞在。日々の練習に混じってレベルの高さに目を見張った。【聞き手・中西美雁】
--石川選手とは一緒にご飯に行きましたか
フジテレビの方がいらっしゃった時に、石川さんと僕とでテレビの方と一緒に行きました。2回行ったんですけど、2回目は(高橋)藍さんも来て、豪華なメンバーとご一緒させていただきました。1回目は焼肉屋さん、2回目はパスタのお店ですね。
石川さんは日常会話なんかはもう普通に話してます。自分も英語ならある程度はわかるかなと思ったんですけど、チーム内でほぼ英語は話してなくて。なのですごく助けてもらってました。
--今好きな食べ物と嫌いな食べ物は
今は餃子が好きです。栃木が餃子で有名なので食べに行ったり、東京都内でも餃子店めぐりをしたりしています。嫌いなのは主に生もの、海鮮ですね。刺身とかはいけるんですけど、ウニとかイクラとかちょっと癖のあるのはだめです。
--お寿司屋さんに連れていったら喜ばれますね。高いの食べないから(笑)
ですね(笑)。海鮮はお刺し身だけ食べます。野菜は好きです。
--子どもの頃の好き嫌いは
一緒ですね。海鮮類、子どもの頃はタコも苦手でした。今は食べるんですけど。タコ焼きもだめで、たこ焼きパーティとかはタコじゃなくて、ウインナーとかチーズとかの入ったたこ焼きじゃないものを食べてました。タコはいつの間にか食べられるようになっていましたね。
--今回、海外経験をされましたが、海外で食べ物に困ったとか、工夫したことはありますか
基本的にはチームと連携するレストランがあって、そこで食事はとりました。でも、結構油っこいものが多くてバランスが悪かったので、スーパーでヨーグルトや果物を買ってバランスは調節してましたね。
出てきてうれしかったのは、麻婆豆腐かな。メニューが麻婆豆腐となった日はちょっとウキウキしてました(笑)。
--試合の前の食事はどういったものですか
試合前は基本的にそんな重たいものを食べなくて、サラダとかおにぎり1個とかです。 満腹にならずに、空腹にもならない、いい感じのおなかにして試合に挑んでます。
--最後にジュニアアスリートと保護者へのアドバイスを
小学生のうちは、嫌いなものを無理に食べさせようとすると、もっと嫌いになる一方だと思うので、僕みたいにそのうち食べられるようになると思いますから、無理強いはやめてあげてほしいですね。偏食があまりにもひどかったら考えないといけないですけど、少しだけ嫌いなものがあるというくらいだったら、好きなものをたくさん食べさせてあげてほしいかな。 ジュニアアスリートの世代だったら、ご飯をたくさん食べて大きくなることが一番重要かなと思います。
◆麻野堅斗(あさの・けんと) 2004年12月24日生まれ、滋賀県草津市出身。早稲田大学2年。ポジションはミドルブロッカー(MB)。
小学校入学時に身長147cmと、幼少時から際立って長身だった。両親ともバレーボール経験者で兄姉もバレーボールをしていた影響で、小学2年生からバレーボールを始めた。髙橋藍の母校である東山高校に入学し、春高に毎年出場、インターハイ優勝に貢献。高校3年時にシニア代表に選抜され、VNLに登録されたが石川祐希主将のコンディション不良のためアウトサイドヒッターを増やすことになり、試合直前で登録を外れた。B代表としてアジア大会銅メダルに貢献。2024年度も選抜されたがA代表への参加はならず。早稲田大学でインカレ3位に貢献した。デンソーの麻野七奈未は姉。姉も代表に選抜されたことがある。207cm、93kg、利き手は左。