バレーボールの日本代表として2019年ワールドカップに出場したJTサンダーズ広島のミドルブロッカー、小野寺太志(24)はコロナ禍で自炊を始めた。母いく子さんが元バレーボール実業団(富士フイルム女子部など)の選手で、幼少時から身長が高かったという小野寺に、子どもの頃の食事の思い出を聞いてみた。【聞き手・中西美雁】

スパイクを打つ小野寺(撮影・黒羽白)

―コロナ禍で食生活は変わったか

自炊と呼べるようなものじゃないですけど、自分でお肉や野菜を買って調理しています。(料理は)苦手だな~と思っていたのですが、長期の自粛期間があったので、さすがにこの長い期間、コンビニだけではだめだなと思って「自炊男子」を始めました。

―好きな食べ物は

お母さんが作ってくれる豆腐ハンバーグ。今はなかなか会えてないので…食べたいですね。実家に帰ったら必ず作ってもらいます。お母さんとは今でもよく連絡取り合って、仲がいいです。最初は気恥ずかしかったんですけど、今は平気ですね。

小野寺の大好物のお母さん手作り豆腐ハンバーグ(提供写真)

-ほかに好きなものは

普段、頻繁に食べるのはお寿司です。好きな寿司ネタはつぶ貝ですね。あとは結構甘いものが好きです。(体重を)制限しているときは極力食べないんですけど、オフのときはチーズケーキやプリンを食べます。スイーツ大好きです。

アジア大会結団式で小野寺と母いく子さん(提供写真)

―嫌いなものは

スイカとメロンです。食べられないことはないんですけど、自分から好き好んでは食べないですね。スイカとメロンは食べなくても、アスリートとしてはそんなに問題じゃないので、気にしていません。

―子どもの頃から好き嫌いに変化は

子どもの時、食べられなかったものが食べられるようになったのは、わさびくらいです。

プレー中の小野寺(撮影・縞茉未)

―子どもの頃の食事に関する思い出は

小学校入学する前のことです。その前日までスプーンとフォークでご飯を食べていたんですが、その日、急に箸を使ったんです。今だったら補助箸とかありますけど、本当に普通の大人が使う箸で、晩御飯のおかずがサンマの塩焼きで…。親父にすごい厳しく、「そうじゃない、まだ身が残っている」とか言われて、泣きながら3時間ぐらいかけて食べたのを覚えています。でも、それがあるから今、「箸の持ち方がきれいだね」って言われるんだと思います。

小野寺が高校生のとき。母いく子さんと(提供写真)

―海外遠征で食事に困ったことは

海外に行き始めたころは、衛生面で生野菜が食べられないとされていたので、栄養バランスをとるのが難しかった。最初、ユースでイランに行ったとき、毎日同じものしか出てこなくて、全部おいしくなかったんですよ。全然食べられなくて、2週間ぐらいで4キロ体重を落としました。その時はプレーでも動けないと感じていましたし、頭では、食事をちゃんととらないといけないと分かっていたんですけど、ダメでした。それからは、(おいしくなくても)無理やりでも食べるようにしています。

笑顔でインタビューに答える小野寺(撮影・縞茉未)

―中高生へのアドバイスを

誰でも好き嫌いがあると思います。僕も最初はトマトが好きじゃなかったし、他にも嫌いなものがありました。でも、その嫌いな食べ物にどれだけ体にいいものが入っているか考えると、スポーツしている人だったら、やっぱり食べなきゃならない。好きなものだけをとってても、自分の体のためにはならない。それが分かるのは、大人になってからかな? 好きなものだけを食べていると、後が大変だよ、中高生の頃からバランスよく食べるようにした方が良いよって思います。

小野寺太志(おのでら・たいし) 1996年2月27日生まれ、宮城県出身。東北高校-東海大学-JTサンダーズ広島。中3夏まで野球に親しんだが、両親ともバレーボール経験者であり、身長が高かったため、バレーに転向した。2018-19V.LEAGUE DIVISION1ベスト6、2019-20V.LEAGUE DIVISION1スパイク賞、ブロック賞、ベスト6。2017年日本代表入り。2019年ワールドカップで活躍し、2020年度も代表に選抜された。202センチ、98キロ。