日本栄養士会は、栄養の日(8月4日)を前にした28、29日に横浜市のパシフィコ横浜で「全国栄養士大会」を開催、全国から管理栄養士・栄養士ら約2000人が集まり、各種講演や事例発表などが行われた。
現代の栄養の諸問題に向き合い、解決に向けて取り組んだ個人・団体を表彰する「84 Selection 2018」では、順天堂大の女性アスリート外来における栄養指導を構築した佐藤郁子さんが受賞した。
順天堂大の女性アスリート外来は2014年10月に開設。婦人科、整形外科、メンタルと連携し、栄養指導を行っている。
開設年は35人だった受診者は、今年6月までに270人に増加。小学生から40代までのアスリートに対し、佐藤さんは繰り返し指導し、その回数は計1200件となった。
バレエなどの審美系から球技、ボートレーサーや競輪選手まで幅広く来院するが、「相談内容は無月経、陸上中長距離の選手が1番多い」と佐藤さんは明かす。
女性アスリート外来は現在、順天堂大病院と東大病院の2個所だけ。体の異常を感じながらも、どこへ相談すればいいのか分からず、そのままにしてしまうアスリートも多く、「そのような場がもっと増えて欲しい」と話していた。
このほか「84 Selection 2018」では、産科婦人科舘出張佐藤病院(産婦人科における他職種による低出生体重児減少の取り組み)、大和市(高齢者に対する低栄養防止のための訪問栄養相談)が表彰された。