競技によっては身長が高い方が有利なため、「身長を伸ばすにはどうしたら良いですか?」と相談されることがよくあります。

背を伸ばすために、重要な栄養素の1つが「亜鉛」です。骨が急激に成長するために使われる酵素ALP(アルカリフォスファターゼ)の補酵素として使われます。つまり、亜鉛がたくさんあると、より骨の代謝が促され、結果身長が伸びる、ということです。

身長に関しては遺伝的要素もありますが、その人の最大限まで伸ばすことができたら良いですよね。

爪は代謝が早いため、亜鉛欠乏の指標とすることができます。爪に白い斑点があったら、亜鉛不足のしるしです。亜鉛が不足すると、爪ができるときに空気が入ってしまうため、白い斑点ができるからです。

亜鉛には、身長を伸ばす以外にも様々な働きがあります。例えば、下記に示したようにアスリートにとっても、とても重要な栄養素。成長期は、特に必要量が増え、運動をしていれば、なおさら多く必要です。

<亜鉛の働きとアスリートへの作用>

骨の代謝に必要=身長を伸ばす、骨を強くする
免疫力を高める=コンディショニング
エネルギーを作るときに必要=体力
精神の安定=メンタル強化
赤血球の産生・維持=貧血予防

亜鉛を多く含む食材としては、カキ、牛肉、レバー、高野豆腐、煮干し、スルメ、卵黄、ゴマ、松の実、パルメザンチーズなどがあります。

今の時期はやはり、カキを食べて欲しいと思います。これまでもカキを使ったレシピを紹介してきました。

今回は子どもも大好き「カキとキノコのバターソテー」です。亜鉛はビタミンCや酸を一緒にとることで吸収が良くなります。レモンを絞って食べると良いですね。ぜひ一度おためしください。

管理栄養士・園部裕美