<食べ物の効果的な組み合わせ>

秋の味覚キノコ。現在は人工栽培で年中食べられますが、本来は秋が旬です。松茸(マツタケ)は高価ですが、シイタケ、シメジ、エノキ、エリンギ、マイタケ、ナメコ…と安価で美味しいキノコがたくさんあります。

キノコは低エネルギーで食物繊維が多く、うま味成分もたっぷり入っており、生活習慣病予防など健康や美容に強い味方です。糖質、タンパク質、脂質の代謝に必要なビタミンB2や、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを含みます。ビタミンDは脂溶性のため、油で調理すると、より吸収率が高まります。

キノコと相性が良い食材は乳製品

様々な調理法や料理に合うキノコですが、ビタミンDを活用し、骨を強化したいならカルシウムの多い乳製品と組み合わせるのが良いでしょう。成長期やアスリートはもちろん、骨粗しょう症のリスクが上がる閉経後の女性にも、カルシウムはしっかり摂りたい栄養素です。

おすすめ料理は「キノコグラタン」

使用するキノコはシメジ、エリンギ、マイタケなどお好きなもので構いません。タンパク質をしっかりとりたい時は鶏肉やサケなどを入れて、エネルギーを減らしたい時はホワイトソースに低脂肪乳を使うと良いでしょう。さらに、骨の形成に必要なビタミンKの多いホウレン草やブロッコリーを入れると、見た目も鮮やかになり、カルシウムが効率的に骨に使われます。

もう1つのおすすめ料理は「キノコのクリームスープ」

キノコやタマネギなどの野菜をバターで炒め、しんなりしたら薄力粉をふりかけます。そこに牛乳を入れ、とろみが出てきたらコンソメや塩・コショウで味をつければ出来上がりです。

寒い日の朝食にもいいですね。朝に食欲や時間のない人には、電子レンジで加熱したイモやカボチャを入れると、1品で軽い朝食になります。

旬の食材はそれだけで栄養価も高く美味しいものですが、どうせ食べるなら栄養素も効率的に吸収したいものです。食材の組み合わせもひと工夫してみましょう。

管理栄養士・今井久美