こんにちは! KAGOSHIMA食×スポーツから3回目の登場となる今村です。スキー競技の公認スポーツ指導者でもある私は、毎年この季節になると「今年は雪が降りますように…」と願いながら、天気予報が気になる日々を過ごしています。そこで今回は、スキーやスノーボードをテーマにしたいと思います。

その名の通り「ウオーミングアップ」

選手がパフォーマンスを高めるには、体温を上げることが大切であることを知っていますか? ほとんどの選手が運動をする前に準備運動=“ウオーミングアップ”をしていますが、これはその名の通り、体温を上げるために行っています。

寒い中で体が動かない、重い、硬いなどと感じたことはありませんか? これは、体温が低いまま運動していることが原因だったのです。

冬場の屋外スポーツは、当然のことながら寒い中で練習や試合に臨むことになります。特にスキー場などでは、雪が舞い散る中、時には吹雪の中で競技をするかもしれません。

雪が降るような気温では、簡単な準備運動だと十分に体温が上がりません。それどころか、人間は外気温が低い時ほど体に備えてあるエネルギー源、特に脂肪組織を燃やして体温を上げようとします。つまり、スキー場で運動するには、夏場以上に体に十分なエネルギー源を備えておくことが大切です。

そのためには「高タンパク質+高脂肪」の食事が必要です。冬季スポーツの選手の皆さんは、日常からタンパク質と脂肪が不足しないような食事を心がけてください。

今回紹介するのは、高タンパク質+高脂肪の一品。冬場においしいカキを使った「カキグラタン」です。熱々のグラタンは体が温まるのはもちろんのこと、カキにはパフォーマンスに欠かせないビタミンやミネラルが豊富に含まれています。ホワイトソースを別に作らなくてもおいしくできる方法で作りましたので、是非お試しください。

朝食食べない、昼食軽くは危険

さて、一般スキーヤーでよく目につくのが、朝食を食べないで滑り出そうとしている方、昼食を軽く済ませてしまっている方。エネルギーが足りていない状態でゲレンデに出たら、思うように体を動かせず、ケガの原因になりかねません。

さらに、スキー場ではリフトや練習バーン、競技開始の待ち時間が長いこともあり、寒い中に長時間、滞在することになります。そのような状況では汗もかかず、疲労も感じにくいため、エネルギー補給や水分補給を忘れがち。しかし体の中は、体温を上げるためのエネルギー代謝が進んでいます。

そのため、気付かないうちにエネルギー不足に陥りやすいのも忘れてはならないポイント。ポケットにチョコレートや飴などをしのばせておいたり、水分補給の時間を設けたり、自分なりの工夫や対策を見つけておくといいですね。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・今村佳代子