私は、教員時代には部活動でバレーボール部を、プライベートでは女子中学生のバレーボールクラブをと、同時に両方の指導をしてきたので、その違いを肌で感じてきました。中学生のバレーボールのクラブチームも徐々に増えており、時折SNSなどで活動の様子に触れることもありますが、この時期、「引退」に関する投稿も多く見かけます。

大会終了後、「引退」する部活動

中学校の部活動は教育の一環です。出場できる公式大会が終われば、次は高校受験へと気持ちを切り替えるという意味もあって「引退」し、生活を変えるということがあるでしょう。

所属できる期間は最後まで練習

一方、クラブチームはどうでしょうか。

私のクラブでは「うまくなる」ことが目的で、大好きなバレーボールを高校やその先でも続けたいと思う子どもが活動しています。従って、大会は通過点ではあっても、目標やゴールではありません。

かといって、負けてもいいということではありません。基本的に、決まった練習日はすべて参加できることがクラブに入る条件で、部活動との掛け持ちも認めていません。そして、大会終了と同時に「引退」ということもありません。

練習頻度も時間も少ないクラブチームなので、中学3年生でも練習は続けます。「引退」した選手が練習を手伝うということではなく、ごく普通に、今まで通り中心となって、中学を卒業する頃まで練習を続けています。次のステージに行くまでしっかり練習し、そこでようやく、クラブを「卒業」となるわけです。

チームの目的によって、活動のスタイルはそれぞれ違うと思いますが、「引退」を作らないこと、技術レベルでグループ分けをすることなど、クラブチームだからこそできる利点があります。固定観念に縛られず、クラブならではのメリットを十分に生かす活動が大切だと思っています。

今回は「シャケとゴボウの炊き込みご飯」を紹介します。秋は新米も根菜類もおいしい季節です。ゴボウは食物繊維が多く、イヌリンという水溶性食物繊維が大腸の動きをよくします。

また、タンパク質やビタミンDが多い甘塩サケを使いました。甘塩サケはまとめ買いをして冷凍庫にストックしておけるので使いやすいと思います。

アマチュアに「引退」はありません。中学3年生も勉強の合間に、ランや筋トレを入れて、おいしくご飯を食べて受験勉強をしていきましょう。

管理栄養士・月野和美砂