継続することで刻まれる、確かに残る

日々食事について考えることを、負担に感じている保護者もいることでしょう。しかし、スポーツをする子どものため、家族の健康のためにと思い、作る料理は、食べてなくなってしまっても「ゆるい記憶」となって確かに残ります。

子どもの中に残る「ゆるい記憶」は将来、その子が親になった時、自分がしてもらったように行動する礎になる、そんな気がします。

家族で食卓を囲める時に、できる限り子どもの五感に働きかけてみましょう。「ゆるい記憶」でも回数を重ねれば、子どもの心にしっかりと刻まれているはずです。

「…お世話になりました! 合宿に行った時に、栄養のこととか食事のことを聞いたことで、自分で栄養バランスを考えて献立を作れるようになりました!」

今年も、こうして選手からメッセージをもらいました。次のステージでも、頑張ってほしいと思います。

今回の料理は「砂肝と小松菜の甜麺醤炒め」です。鉄分というとホウレン草を思い浮かべるかもしれませんが、実は、小松菜の方が鉄、カルシウム、ビタミンが多いのです。

砂肝も鉄が多く、高タンパク低脂肪な食材。小松菜の鉄は、砂肝の動物性タンパク質と一緒にとることで吸収率が上がります。

忙しい時でも、栄養密度の高い2種を組み合わせて、必要な栄養をしっかりとっていきましょう。

管理栄養士・月野和美砂