やはり暑かったこの夏、熱中症になった方はいませんか。

先日、ある高校の部活動の選手を対象に食事の話をしたところ、午前中の練習で体調不良になった選手がいたと聞きました。これは珍しいことではありません。だいたい選手に食事の話をするのは午後からが多いのですが、その前の練習で体調を崩す選手がいたということは結構多いのです。

今では、上手な水分補給の仕方をはじめ、熱中症対策の情報はかなり出回っています。チームに栄養士がいなくとも監督やコーチ、トレーナーがしっかりケアしているところも多いのですが、それ以上に気温が年々高くなり、暑い時期が長く続くこともあり、体調管理は難しくなっています。

来年の東京オリンピックでも、暑さ対策をしていますが、私がサポートするJリーグのチームなどでは、手のひらを冷やすための機器を用いています。部活動ではそういった専門機器を用意するのは難しいと思いますが、保冷材や氷水などを使って手のひらを冷やすのも、1つの手です。

暑さ対策を食事でできることもあります。おすすめするのは「チーズ」です。塩分が高いとして控えている保護者の方も多いようですが、今の時期はむしろとりましょう。

チーズの良さは、カルシウムも多いこと。発汗で失われる栄養素がコンパクトに、ぎゅっと詰まっているため、エネルギー補給もできます。

チーズトマトグリル」は、暑さで食事量が落ちてきた選手にも食べてほしいレシピです。今回のように、チーズを色々な料理にのせて焼くだけでなく、この時期は補食でも取り入れると良いでしょう。

管理栄養士・川端理香