3~4月は新1年生を迎えるタイミングで、クラブチームも学校の部活動でも栄養指導の基本をしっかりと植え付けたいという指導者が増え、私のところにも問い合わせが殺到します。私は多数の個人サポートのほか、チーム契約も増えました。高校やJクラブ下部組織のユース(高校)、ジュニアユース(中学生)、ジュニア(小学生)チームだけでなく、静岡県内のトップクラスの高校ラグビー部も年間サポートが始まりました。

静岡県内では強豪チームでも、まだまだ食の支援が進んでいるとは言えませんが、新規にサポートする高校ラグビー部は父母会の熱い思いが指導者にしっかりと伝わっており、伸びしろを感じてワクワクしています。

選手には、自分を知るために体重を量ったり食事記録をつけたりして食への意識を高めて欲しいですし、それをサポートする私たちは日々忙しい中でも、工夫をしていく必要があります。

今回は、改めて「朝食と補食の大切さ」をお伝えします。

朝食が大切な理由

まずは、朝ご飯が大切な理由をおさらいしましょう。

<朝ご飯が大切な理由>

・朝ご飯をとることで、少しずつずれてしまう「体内時計」をリセットしてくれる
・睡眠時に下がった体温を上げてくれる。
・1日に必要なエネルギー量をしっかり確保できる(1食減るとドカ食いにも)。
・睡眠中、基礎代謝(生きるために使うエネルギー)のために使ったエネルギー(グリコーゲン)を補充できる。

これらの理由を明確に把握していなくても、朝ご飯を食べた方が良いことはどんなジュニアアスリートでも分かっていると思います。しかし、食べられない人もいます。どんな理由で食べられないのでしょうか。

<朝食が食べられない選手によくある理由>

・練習の終了時間が遅く、帰宅や夕食時間が遅く、夕方に補食を摂らない場合、夜遅い時間にドカ食いしてしまう。
・脂ものをたっぷり食べる(カレー、フライ、唐揚げなど)→油ものは消化が悪いので朝まで胃に残ってしまい、朝食欲がわかない。
→さらに、胃に大量の食べ物が残っていると熟睡できず、疲労回復に影響がでる。

食べられない理由が分かっているのであれば、それを解消できるよう工夫しましょう。夜遅い食事では油ものを控えてみると、消化も良くなり、朝に食欲がわくかもしれません。

次のページ補食が必要な理由と朝ご飯におすすめの「おからサラダ」