自分の体の水分が満たされているかどうかを確認できる方法で毎日チェックしてみましょう。

体組成計の「体水分率」をチェック

「起床後、排尿直後」に体組成を測る習慣をつけ、体重、体脂肪率と合わせて確認しておきます。このタイミングが最も誤差が少なく、安定した数値を計測できるとされています。

体水分率は年齢、性別、体脂肪によって変化し、女性よりも男性の方が高い傾向にあり、加齢とともに減少する傾向が見られます。また体脂肪率が高い人は低く、逆に体脂肪率が低い人は高い傾向があり、体脂肪率が適正範囲にある人の体水分率は、男性が約55~65%、女性が約45~60%とされています(注)。

今では、筋肉・脂肪・骨・水分など体組成を測る計測器が、家庭用でもかなり性能が高いものが比較的安価で購入できるようになりました。毎日の変化を自動でアプリに記録する機能がついたものもあるので、体調管理のために準備することをお勧めします。

私が契約しているチームや選手には、増量減量の目的が特になくても、コンディションチェックとして強く勧めています。その数字が、選手たちのモチベーションアップにつながるからです。

トイレで尿の色をチェック

トイレに行ったときに、尿の色と量を確認しましょう。私たちの体は、体液の濃さを一定に保つため、腎臓が尿の水分量を調節しています。体内の水分が多いときは尿が増えて色が薄くなり、水分が少なければ尿量が減って濃い色になります。

朝いちばんの尿は、睡眠中に濃縮する働きがあるので、濃くなっても正常です。
ビタミンB群などが入ったサプリメントやドリンクを飲んだときは、尿本来の色より鮮やかで濃い黄色の尿が出ることがありますが、サプリメントの中のビタミンB群由来の色ですので気にする必要はありません。

血液検査も1つの手段

また、血液検査も1つの手段です。藤枝東高サッカー部では年に2回、ドクターによる血液検査を行い、栄養状態、貧血かどうか、筋肉疲労、脱水状態をチェック。数値が気になる選手については、ドクターから助言をいただいています。コンディショニングで気になる人は、かかりつけ医に相談することもお勧めです。

今回紹介するレシピは、食欲もアップさせ、魚も食べられる「中華風冷や汁」です。元Jリーガーのある選手は、魚や野菜、スープが苦手でしたが、「これだけは食べられる」と気に入って毎日のように食べてくれました。

静岡県はさまざまな魚貝類が水揚げされることで有名な駿河湾があり、漁港も多くあります。マグロやカツオをはじめ、シラス、桜エビ、アジやウナギなどの養殖など、豊富な海の幸が楽しめます。

魚は肉と同じく、体作りに欠かせない良質なタンパク源です。異なる点はいくつかありますが、一番のポイントは、それぞれに含まれる脂質の種類。ぜひ肉に偏らないように、魚や大豆での摂取も意識しましょう。

注=タニタHP体組成計の測定項目の見かたから一部抜粋

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・中野ヤスコ