<栄養素を無駄なく摂る食べ方:果物編>

文旦(ぶんたん)は東南アジアや中国が原産と言われる柑橘です。「ザボン」「ボンタン」とも呼ばれています。日本へは江戸時代頃に入ってきたようです。ほとんどが高知県で栽培されており、県の特産品にもなっています。

文旦の果汁が使われている「ボンタンアメ」

交雑しやすいため多くの品種があり、大きさはソフトボールほどのものから2kg近くになるものまであります。夏ミカンやグレープフルーツも文旦の自然交雑種と言われています。

果皮が厚いので、手でむくのは難しいです。じょうのう(果肉を包んでいる袋)も厚いため、一般的には砂じょう(つぶつぶの果肉)のみを食べますが、果皮の白い部分(アルベド)を砂糖で煮た「ザボン漬け」もあります。

果皮の白い部分を甘く煮た「ザボン漬け」

果皮のきめが細かくハリがあり、ずっしりと重いものを選びましょう。ヘタは緑色のものが新鮮です。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
文旦はエネルギー産生に関わるパントテン酸や、ビタミンCが多く、柑橘類の中でもトップクラスです。疲労回復効果が期待できるクエン酸、毛細血管を強くするヘスペリジンも含んでいます。

粒がしっかりしているので、じょうのうをむいても果汁があまりこぼれず、水溶性ビタミンが効率よく摂取できます。ほぐしてサラダやあえ物に利用しやすく、お菓子の材料にも適しています。

果皮に含まれる香気成分は、血管壁を強くし、高血圧の予防に有効とされています。柑橘類に共通ですが、果皮を湯船に入れると血行促進、疲労回復、リラックスなどが期待でき、湯冷めしないと言われます。

期待される健康効果は、風邪予防、疲労回復、生活習慣病予防、認知機能低下抑制、整腸作用などです。

保存するなら
文旦は果皮が厚いため、比較的貯蔵性が高いです。酸味が強い場合はしばらく置いておくとやわらぎます。徐々に水分が減っていきますので、早めに食べた方がジューシーです。

丸ごとの場合は、ヘタを下にして冷暗所で保存します。冷蔵する場合は、乾燥しないように1つずつラップに包むか新聞紙に包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。一度に食べきれなかった分もラップで包んで乾燥を防ぎ、冷蔵保存して早めに食べましょう。

冷凍する場合は、果皮とじょうのうをむいておくと食べるときに便利です。そのまま食べるほか、凍ったままジュースにしたりしても良いでしょう。1カ月ほどで使ってください。

ジャムやマーマレード、ゼリー、シロップ漬けもできます。

【管理栄養士・高木小雪】