<栄養素を無駄なく摂る食べ方:種実編>

落花生は南米原産と言われるマメ科の種子です。開花して数日後に花托の脇から子房柄というつるが伸びて地中にもぐり、その先が膨らむという珍しい実のなり方をします。日本へは江戸時代に中国から伝わったことから、南京豆と呼ばれました。

一般に出回る落花生はほとんどが乾燥・焙煎加工されたものですが、産地周辺では収穫したばかりの生落花生も出回ります。他の食用とするマメ科の種子に比べると脂質が多いため、栄養成分表では乾燥及び炒り落花生は種実類に分類されています。生落花生は野菜類に分類され、含まれる栄養素量も違います。

ゆでた生落花生

「炒り」と「ゆで」の栄養素比較

食べごろに収穫されたものは細長い形をしています。まん丸のものは成長しすぎてかたい傾向にあります。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
乾燥及び炒り落花生は、半分が脂質です。タンパク質、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、食物繊維などが多く、乳化作用のあるレシチンや脂質分解酵素のリパーゼも含まれています。

脂質を構成する脂肪酸は、不飽和脂肪酸のオレイン酸、リノール酸が多く、血中コレステロールを下げる効果が期待でき、ビタミンEが脂質の酸化を防ぎます。

薄皮にはレスベラトロールというポリフェノールが含まれています。レスベラトロールは長寿遺伝子を活性化させ、老化を遅らせる働きがあるとされています。血管を健康にすることが知られており、美肌効果も期待できます。止血作用もあり、血友病や血小板減少症にも使われるそうです。ぜひ薄皮も一緒に食べましょう。

少量でエネルギー補給ができ、血糖値の上昇が緩やかです。腹持ちが良いので補食や、食事と食事の間が空いてしまうときにもおすすめです。ただし、脂質、食物繊維が多く、消化不良を起こしやすいので食べ過ぎには注意しましょう。

期待される健康効果は、風邪・インフルエンザ予防、ガン予防、生活習慣病予防、血行促進、貧血予防、疲労回復、滋養強壮、便秘改善、骨粗鬆症予防、認知症予防、アンチエイジングなどです。

保存するなら
落花生は酸化しやすいため、生のものはすぐに加熱してから冷蔵または冷凍しましょう。ゆでた後もあまり日持ちしないので早めに食べます。冷凍する場合は、密封できる保存袋に入れて空気を抜き、保存します。殻はむいてもむかなくても大丈夫です。

乾燥した生落花生は長期保存が可能です。空気に触れないように密封し、冷蔵または冷凍します。

落花生に生えるカビは、強い発ガン性のある毒素を出します。カビが生えたものは食べないでください。

【管理栄養士・高木小雪】