<栄養素を無駄なく摂る食べ方:豆類編>

インゲン豆は中南米原産と言われるマメ科の種子で、日本へは江戸時代に中国から伝えられました。隠元禅師によってもたらされたとも言われています。明治期にアメリカ産の種子が輸入され、開拓が始まった北海道で本格的に栽培されるようになりました。

左上から時計回りに、手亡、虎豆、金時豆

非常に種類が多く、種皮の色は白、黄色、茶色、褐色、黒の他、斑紋があります。「金時豆」「うずら豆」「虎豆」「手亡(てぼう)」「大福豆(おおふくまめ)」「白花豆」などもインゲン豆の仲間です。

着色系は赤インゲンとも呼ばれ、西洋料理にも使われる「金時豆」、全体に斑紋が入り甘納豆や煮豆に使われる「うずら豆」、部分的に斑紋が入り煮豆の王様とも呼ばれる「虎豆」などがあります。

白色系は、白あんの材料となる「手亡」、高級和菓子などに使われる「大福豆」「白花豆」などです。

サヤインゲンはインゲン豆の未熟なさやで、野菜として扱われます。

粒にシワやひび割れがなく、ふっくらとして表面にツヤがあり、大きさが揃っているものを選びましょう。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
主成分は炭水化物で、ビタミンB1、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、食物繊維などが多く含まれています。

特に不溶性食物繊維は豆類の中でトップクラス。ポリフェノールは金時豆などの着色系に多く、血中コレステロールの適正化や免疫力向上が期待できるサポニンも含まれています。

ミネラルは肉や魚、卵などと一緒に摂ると吸収率が上がります。また、βカロテンや酸をプラスすると相乗効果が生まれるので、サラダやトマト煮などはおすすめです。甘く煮るだけでなく、調理にも活用したいですね。煮込み料理にすれば、煮汁に溶けだした水溶性の成分も無駄なく摂取できます。

昔から乾燥豆を加熱せずに食べると嘔吐、下痢を起こすことが知られています。食中毒を起こす原因物質の1つに「レクチン」があり、インゲン豆の仲間には多く含まれています。通常の調理法では全く問題ありません。やわらかく煮ておいしくいただきましょう。

期待される健康効果は、疲労回復、生活習慣病予防、ガン予防、貧血予防、腸内環境改善、免疫力向上などです。

保存するなら
密封して冷暗所で保存します。長期保存が可能ですが、古くなると煮るのに時間がかかります。収穫して半年以内の新豆は、早くふっくらと煮上がります。煮る前に6時間ほど水に浸けておきます。水に浮いた豆は取り除きましょう。

数日以内に使う場合は煮汁ごと冷蔵保存します。煮汁が多いと保存に不便なので、多くなり過ぎないようにします。

すぐに使わない場合は、水けをきって保存用袋に入れ、冷凍保存します。カチカチに凍る前にほぐしておくと使いやすいです。1カ月ほどで使いましょう。

【管理栄養士・高木小雪】