アスリートの中にも、「ベジタリアン」と呼ばれる菜食主義の人がいます。アメリカでは、人口の約6%がビーガン(ピュアベジタリアン=完全菜食主義者)と言われ、「自分はビーガンである」と明かす選手も増えています。

ベジタリアンは5つに分けられる

ベジタリアンは次のように分類されます。

(1)ビーガン → 植物性食品のみを摂取
(2)ラクトベジタリアン → 野菜と乳・乳製品を摂取
(3)ラクトオボベジタリアン → 野菜と乳製品・卵を摂取
(4)ペスコベジタリアン → 野菜と乳製品・卵・魚を摂取
(5)ポーヨーベジタリアン → 野菜と乳製品・卵・魚・鶏肉を摂取

ベジタリアンのメリットとして、生活習慣病になりにくく、体が軽くなりパフォーマンスが上がると実感する人も多いようですが、タンパク質が足りているのか不安になる場合も多いでしょう。タンパク質が不足すると、傷が治りにくく、疲れやすくなったり貧血になったりします。

タンパク質は植物性食品にも含まれる

1日に必要なタンパク質量は、体の大きさや運動量などで個人差がありますが、一般的にベジタリアンでもタンパク不足にならないための食べ方と注意点を説明します。

タンパク質は、植物性食品にも含まれています。主食であるご飯やパン、麺類から平均すると、成人で1食15~20gのタンパク質を摂っていると想定されます。

もちろん、穀類の中にもタンパク質の多いもの、少ないものがあります。ご飯大盛1杯(約240g)に6g、食パン6枚切り1枚(約60g)に6gのタンパク質が含まれています。これらの摂取量が多ければ、含まれるタンパク質も多くなりますので、アスリートは1日20g以上のタンパク質を摂っている人が多いと思われます。

野菜は、平均すると約200g中に3g、イモ類は約200g中に3gのタンパク質が含まれています。一方、果物はタンパク質の含有量はほとんどありません。野菜やイモ類を毎食しっかり食べることで、10g近くのタンパク質は摂れるでしょう。

次のページタイプ別に見るタンパク質源と食べるべき量