<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

チンゲン菜はアブラナ科の緑黄色野菜で、結球しない白菜の仲間です。日本に入ってきたのは1970年代で、この頃中国野菜が流行し、くせがなく調理しやすいことから人気となりました。

通年出回りますが、気温の下がる晩秋あたりに味が最も良くなります。葉の緑色が鮮やかで厚みがあり、形がふっくらしているものに甘みがあります。茎がどっしりとし、切り口が変色していないものを選びましょう。

春になると花芽を付けます。近年はチンゲン菜の菜花も、2~3月頃に出回るようになりました。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
体内でビタミンAに変わるβカロテン、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれ、これらの相乗効果で免疫力が高まります。

ビタミンAは目や肌、喉や鼻などの粘膜を健康に保ちます。ビタミンAとEは脂溶性のため、油で調理することで吸収率が上がります。油炒めのほか、ゆでるときにも少量の油を加えるとよいでしょう。ビタミンCは熱に弱いため、短時間の調理がおすすめです。

カルシウムや鉄、ビタミンKも多く含まれます。ビタミンKは血液凝固に関与するほか、骨形成を促す作用があります。カルシウムの吸収を高めるビタミンD、大豆製品、酢などと一緒に摂ると、強い骨を作ります。

保存するなら
根元をしばらく水につけ、水けを拭いてからペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて野菜室へ。袋の口を軽く閉じ、立てておくと長持ちします。

冷凍する場合は、さっと炒めるかゆでてラップに包み、金属製のトレーなどを使って急速冷凍を。凍ったらファスナー付き保存袋に入れ、1カ月を目安に使い切りましょう。使用するときは冷蔵室で自然解凍か、冷凍のまま調理します。

【管理栄養士・高木小雪】