アスリートにとって骨折予防は重要で、そのための栄養素として、カルシウムとビタミンDが必要です(骨折予防にはビタミンDも必要、日に当たらない選手はキノコや魚類を)

 カルシウムといえば、牛乳など乳製品に多く含まれていますが、女性ホルモンや抗生物質が含まれているといううわさなどから牛乳に対し、否定的な考えを持つ人もいます。

 牛乳は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」で成分規格だけでなく、農薬や抗生物質なども厳しく管理されており、女性ホルモンも体に影響のある量ではないことが報告されています。

 一方で、平成27年度国民健康・栄養調査によると、カルシウムの摂取量は食事摂取基準の推奨量に対し、子どもからお年寄りまでどの年代も不足しています。さらに、カルシウムの摂取量は減少傾向であることもわかっています(図1、2参照)。

図1=平成7~27年のカルシウム摂取量の平均値の年次推移(20歳以上男子)。厚生労働省平成27年度国民健康・栄養調査から

図2=平成7~27年のカルシウム摂取量の平均値の年次推移(20歳以上女子)。厚生労働省平成27年度国民健康・栄養調査から

 牛乳には100g中に110mgのカルシウムが含まれています(ホルスタイン種)。カルシウムの吸収率は40%と高く、カルシウムが豊富な小魚の33%、小松菜などの野菜の19%よりも、吸収率は優れています。

 カルシウムの摂取のため、学校給食には牛乳が付くところがほとんどですが、給食のある日とない日では、カルシウムの摂取量に大きな差があります(図3)。平成22年度児童生徒の食事状況等調査報告書では、カルシウムの学校給食からの摂取量は、1日の摂取量の約50%も占めていたと報告しています。

図3=カルシウムの摂取状況。独立行政法人日本スポーツ振興センター平成22年度児童生徒の食事状況等調査報告書から

 牛乳は、成人ならコップ1杯(200ml)、成長期やアスリートならコップ1~3杯(200~600ml)が適量です(必要量は個人差があります)。牛乳でお腹をこわす人は、乳糖が分解されているヨーグルトやチーズなら大丈夫の場合が多いでしょうし、牛乳のにおいが苦手な人は、スキムミルクを料理やお菓子に使うと食べやすいでしょう。

参考:一般社団法人Jミルク、一般社団法人日本乳業協会

【管理栄養士・今井久美】