「魚の卵」とひと口に言っても、味わいも形もさまざまです。主なものをまとめてみました。(栄養価は100gあたり)

 
 

<イクラ>
サケやマスの成熟した卵巣から卵を取り出し、塩漬けしたもの。イクラとはロシア語で「魚卵」という意味。寿司でおなじみ。

エネルギー  …272kcal
タンパク質  …32.6g
脂質     …15.6g
コレステロール…480mg

<筋子>
イクラが成熟卵であるのに対し、筋子はサケやマスの未成熟の卵巣をそのまま塩漬けにしたもの。

エネルギー  …282kcal
タンパク質  …30.5g
脂質     …17.4g
コレステロール…510mg

<数の子>
お正月におなじみの数の子はニシンの卵巣。ニシンが卵を産み付けたコンブを塩漬けにしたものが「子持ちコンブ」。

エネルギー  …162kcal
タンパク質  …25.2g
脂質     …6.7g
コレステロール…370mg

<タラコ>
スケトウダラの卵巣を塩漬けしたもの。ちなみにタラコ「1腹」とは、2本がくっついた状態を言う。

エネルギー  …140kcal
タンパク質  …24.0g
脂質     …4.7g
コレステロール…350mg

<辛子明太子>
スケトウダラの卵巣に調味液で味をつけたもの。朝鮮語でスケトウダラを「明太」と呼ぶことが名前の由来。

エネルギー  …126kcal
タンパク質  …21.0g
脂質     …3.3g
コレステロール…280mg

<からすみ>
ボラの卵巣を塩漬けにし、乾燥させたもの。中国の上質な墨である「唐墨」に形が似ているところから。薄切りにしてそのまま食べるほか、パスタの材料などにも。

エネルギー  …423kcal
タンパク質  …40.4g
脂質     …28.9g
コレステロール…860mg

<キャビア>
チョウザメの卵を塩漬けしたもの。フォアグラ、トリュフとともに、世界三大珍味のひとつ。代用品として、ランプフィッシュの卵を着色したものが用いられる。ランプフィッシュの和名は「ヨコヅナダンゴウオ」。

エネルギー  …263kcal
タンパク質  …26.2g
脂質     …17.1g
コレステロール…500mg

<とびこ>
着色、味付けなどをしたトビウオの卵。直径1mmほどとイクラよりかなり小粒で、プチプチした食感が楽しめる。

 卵単独で食べられるもののほか、卵と魚を一緒に食するものとして、シシャモ、ニシン、フナ、ワカサギ、アユ、カレイなどがあります。また、精巣(白子)を食べるものには、タラ、アンコウ、フグなどがあります。

 魚卵はビタミン、ミネラルを多く含みますが、コレステロールや塩蔵品の場合は塩分も多く含まれています。食べ過ぎには十分気をつけましょう。