<ママ特派員・サポーターから>

 アスリートは、貧血になりやすいと言われています。貧血になるとパフォーマンスも落ちるため、日頃からヘモグロビンの材料となる鉄が多い食材を意識して摂るようにしたいものです。

 そこで今回は、「ヘム鉄」が豊富な牛もも肉を使ったローストビーフを紹介します。たっぷりの野菜とともにご飯にのせ、温泉卵を添えて丼仕立てにしました。

ローストビーフ丼

 牛、豚、鶏のレバーや、肉や魚の赤身に含まれる「ヘム鉄」は、野菜や海藻、豆類などの植物性食品や卵などに含まれる「非ヘム鉄」よりも吸収率が高いと言われています。

 鉄の吸収を助けるビタミンCの補給にミニトマトとベビーリーフを使いました。ほかにも、ブロッコリーや水菜などもビタミンCが多く、旬で栄養価も高いためおすすめです。

<ローストビーフ丼>
調理時間:60分(肉を常温に戻す時間は含まない)
材料:3~4人分
牛ももかたまり肉…約400g
塩、コショウ、オリーブ油…各適量
ご飯、ベビーリーフ、ミニトマト…各適量

<タレ>
酒…1カップ
みりん…1/2カップ
てんさい糖(または砂糖)…大さじ2
しょうゆ…大さじ4と1/2
タマネギ…中1/2個
リンゴ…1/2個
ショウガ…1片

<温泉卵>
卵…4個

下準備
肉は室温に1時間程度置く(常温に戻すと火の通りが均一になる)。

作り方
①牛肉全体に塩、コショウをふる。
②フライパンにオリーブ油大さじ1を熱し、牛肉を入れて弱めの中火にかける。上下を3~4分ずつ、側面も1分くらいずつ焼いて全体に焼き色をつける。

常温に戻しておくことで中まできちんと火が通る

4~5センチくらいの厚みがあるものが多いので、動かしながら全体を焼く
4~5センチくらいの厚みがあるものが多いので、動かしながら全体を焼く

③全ての面に焼き色がついたら取り出し、2重にしたアルミホイルで包む。さらに大きめのタオルなどで包み、約1時間常温に置く。その間にタレほかを準備する。

アルミホイルで包んだ状態。余熱でほどよく火が通る
アルミホイルで包んだ状態。余熱でほどよく火が通る

④アルミホイルから取り出して食べやすく切る。

中心がきれいなピンク色に

⑤器にご飯、④、ベビーリーフ、ミニトマトを盛り合わせる。温泉卵をのせ、タレを添える。

※残ったローストビーフはラップで包んで冷蔵庫へ。3日ほど保存できる。冷凍も可能。

タレの作り方
①タマネギ、リンゴ、ショウガをすりおろす。
②肉を焼いたフライパンをペーパータオルなどで拭いてきれいにし、酒とみりんを入れて沸騰後1分半ほど煮立ててアルコールを飛ばす。
③てんさい糖としょうゆを加えて沸騰させ、てんさい糖が溶けたら火から下ろす。鍋ごと水につけるなどして冷まし、粗熱が取れたら①を加えて混ぜる。

※1日おいたほうが、タマネギの辛みがまろやかになる。
※冷蔵庫で1週間ほど保存可能。
※豚肉や厚揚げ、野菜などにかけて焼くのもおすすめ。

温泉卵の作り方
①小さめの鍋に卵がかぶるくらいの水を入れて沸騰させる。
②沸騰したら火を止めて卵を入れ、静かに沈める。
③ふたをして約10分おく。
④時間がたったら取り出し、冷水につけて冷ます。

藤木香織(大阪府堺市)

スポーツ栄養コンディショニングアドバイザー、調理師、2ツ星栄養コンシェルジュ®
アスリートやスポーツをする子どもの栄養相談、クラブや学校での講義、料理教室などを行う。
学生時代はサッカー部に所属していた男子のママ。