気温が高くなり、食事の衛生にもより配慮が必要な時期になってきました。衛生的に食品を扱う3原則は「つけない、増やさない、やっつける」。すでに意識して実践している方もいると思いますが、今一度確認していきましょう。

よく洗い、料理を直接触らない

「つけない」ためには、食材をよく洗う、出来上がった料理を直接手で触らない、調理器具を洗浄殺菌することが挙げられます。例えば、おにぎりはラップで包みながら握る、サンドイッチやハンバーグなどを作るときは、使い捨て手袋を使用するといった配慮をすることで、衛生的な状態を保てます。

十分に加熱し、常温保存しない

「増やさない」「やっつける」ためには十分な加熱とその後の温度管理が大切です。食品の加熱が十分でないと食中毒菌が残り、そのまま常温で保管すると急激に食中毒菌が増えます。

中心温度が75℃で1分間以上

調理で加熱する際は「食材の中心温度が75℃で1分間以上」が基本です。どれくらい加熱すればいいのか分からない時は一度、温度計で測ってみるといいでしょう。調理時、温め直す時も、いずれもこの状態になるよう気をつけてください。

この時期は加熱料理を基本とし、常温ではなく冷蔵庫保管、さらに保冷剤もセットにして保管することをお勧めします。放課後の練習前後に食べる補食のおにぎりも、コンビニなどで買える市販品や焼きおにぎりなど加熱したものにした方が良いでしょう。

衛生については、以前のコラムでもお伝えしていますのでご参照ください。

スポーツマンシップにつながる衛生センス、食中毒菌「つけない」ポイント
弁当管理は道具管理と同じ、食中毒菌「ふやさない」ポイント
1分75℃以上で加熱、食中毒菌「やっつける」のポイント

今回は「お鍋一つできるチキンのスープカレー」を紹介します。暑くて食欲が沸かないときでも、香辛料のおかげで食べやすい一品です。

お鍋一つで作れ、調理も簡単。普通のカレーよりもさらっとしていてスープの温度が上がりやすいため、十分に加熱しやすく、衛生的に食べられるものになっています。

管理栄養士・田澤梓