ジュニア選手の成長に必要な栄養素の1つにカルシウムがあります。カルシウムは、骨や歯などの主材料で、成長期には特に多くの摂取が必要です。

日本人の食事摂取基準2020年版では、カルシウムの1日の推奨量を10-11歳では男子700㎎、女子750㎎、12-14歳では男子1000㎎、女子800㎎、15-17歳では男子800㎎、女子650㎎としていますが、令和元年の国民健康栄養調査の報告によると、1日のカルシウム摂取量は男女平均で、7-14歳が676㎎、15-19歳が504㎎と足りていませんでした。

給食の牛乳がなくなる年代はより意識

カルシウムを多く含む食品の代表は牛乳・乳製品です。日本の公立小学校で約99%、中学校の約90%は学校給食、または牛乳給食(お弁当などを持参するが牛乳のみ提供される)ですが、多くの小中学生は学校給食で1日に1度以上乳製品をとっています。高校からはお弁当持参や食堂で食べることが多くなり、それまで給食で提供された牛乳・乳製品の摂取量が減り、カルシウムの摂取量が減ってしまうことがあるようです。

ジュニア期の成長ははまず身長がある程度伸びた後に骨密度が強化され、20歳頃にピ-クを迎えます。そのため、10代後半の高校生以降のカルシウム摂取量を確保することが大切です。カルシウムを多く含む牛乳やヨ-グルトなどの乳製品を1日3回とった上で、大豆製品や小魚、青菜をうまく取り入れましょう。

今回は「カルシウム冷奴」を紹介します。豆腐、ホウレン草、桜エビと、カルシウムの多い食材を合わせただけの簡単メニュ-です。1皿で173㎎と、牛乳コップ1杯(150gでカルシウム約165㎎)と同程度のカルシウムをとることができます。

※参考
厚生労働省:令和元年国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf (2021年9月1日)
文部科学省:学校給食実施状況等調査-平成30年度結果の概要
https://www.mext.go.jp/content/1413836_001_001.pdf (2021年9月1日)

管理栄養士・金子香織