「ギータ2世」と評されるソフトバンクのドラフト2位、笹川吉康外野手(18=横浜商)が、首脳陣のお墨付きをもらった。

軽めのノックで体をほぐす笹川吉康(撮影・梅根麻紀)
軽めのノックで体をほぐす笹川吉康(撮影・梅根麻紀)

10日、筑後ファーム施設で新人合同自主トレがスタート。ルーキーの「始動」を見学した藤本博史2軍監督(57)は「笹川は柳田がルーキーだったころと体つきが似てるね。顔以外はそっくり」と、近い将来の「ギータ」への“変身”を予感していた。

藤本2軍監督は、柳田が新人だった11年は2軍打撃コーチだった。この日は室内練習場でウオーミングアップ、キャッチボール、軽いノックから、球場でのランニングメニュー。新人の動きを見る中で、藤本2軍監督には笹川が10年前の柳田とダブって見えた。「柳田も当時はやせていた。笹川も細いけど、パワーはあると聞いている。打撃は見てないけど、1年間、体をしっかり作れば強いスイングもできるようになる。楽しみです」と懐かしむように言葉をつらねた。

インターバル走を終えた牧原巧汰と笹川吉康は汗をぬぐいながら引きあげる(撮影・梅根麻紀)
インターバル走を終えた牧原巧汰と笹川吉康は汗をぬぐいながら引きあげる(撮影・梅根麻紀)

「目標は柳田選手」という笹川本人も「そういってもらうとうれしいです」と目を細めた。7日に入寮して「食べることでまずは体を大きくしたい」と1日5食に挑戦。寮での3度の食事に加え、昼食前と寝る前に軽食を取るなど「時間があったら何か食べたい」と体重増量に全力を注いでいる。7日入寮時に87キロだった体重は1キロ増え「将来は95キロを超えたい」という。柳田は89キロでプロに入り96キロとなった。「5年後にはレギュラーを取りたい」。ギータと同じように体作りの「成長曲線」をイメージし、パワーヒッターを目指す。【浦田由紀夫】

(2021年1月10日、ニッカンスポーツ・コム掲載)