5日まで中国・南京で行われたバドミントン世界選手権男子シングルスで初優勝した桃田賢斗(23=NTT東日本)を大会中支えたものの1つが、鍋だった。今大会は、味の素社による「勝ち飯」のサポートで、日本代表全員が毎晩野菜たっぷりの鍋を自炊で食べていた。

男子シングルスで優勝し、メダルを手にガッツポーズする桃田(撮影・林敏行)
男子シングルスで優勝し、メダルを手にガッツポーズする桃田(撮影・林敏行)

 支給された300グラムの野菜と肉や魚介類などの100~200グラムタンパク質を、旅行用の調理器具に入れ、水と鍋の素を入れ、10~15分で完成。6日、羽田空港に帰国した桃田は「毎日食べていました。いい感じに作れていました」と笑顔で初の鍋作りを振り返った。

 ちなみに決勝前日4日の鍋の具材は、豚肉、ちくわ、キャベツ、にんじん、じゃがいも、もやし、えのき。毎回数種類のブロック状の素から好きな味を選べ、桃田はうま塩味がお気に入りだった。

野菜嫌い克服、食意識高まる

 数年前まで「みどりのあえ物は食べられなかった」というほどの野菜嫌い。だが、鉄分が足りないと管理栄養士に指摘されてから、意識して口にするようになった。「今では野菜全般がすき」とすっかり克服。好き嫌いがなくなるばかりか、5月にタイで行われた国・地域別対抗戦トマス杯ではタンパク質を補うため、自らしゃけフレークや、缶詰を持参。食への気配りも、強さに比例するように高まっている。

(2018年8月6日、ニッカンスポーツ・コム掲載)