<第94回箱根駅伝予選会>◇14日◇東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園20キロ◇参加49校◇雨、気温14度、湿度98%(午前9時35分スタート時)

 2大会ぶり91度目の本大会出場を決めた中大の2年生主将・舟津彰馬はレース後、歓喜の涙を流した。控え部員からも満面の笑みで迎えられた。「他のメンバーが雰囲気をつくってくれた」と団結力を強調した。

予選を突破し抱き合って喜ぶ中大の選手たち
予選を突破し抱き合って喜ぶ中大の選手たち

 昨季まで個々で取っていた朝食は、朝8時からチーム全員でまとまって取る。会話も自然と増えた。食事の中身も変化。従来は1食あたり約60グラムだったタンパク質は今季から80~100グラムに。筋力がつけば練習も積める。昨夏は1カ月に700キロを走れたのは10人ほど。だが、今年はけが人を除く約30人の全部員が7月に800キロ、8月は900キロを走りきった。みんなで苦しい練習を乗り越えたことに意味があった。結束は1年前とは段違いだった。

 11位だった前回大会後、寮には「裏切られた」「ふざけるな」などの心無いファクスも届いた。傷ついたこともあったが、伝統の重みをかみしめた。舟津は「新しい歴史を紡ぎたい」。箱根路は8位以上を狙う。

(2017年10月15日付日刊スポーツ紙面掲載)